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【コラム】さらに誇らしいコリアのために(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
世の中にこんな国はないという。大統領選挙まで1カ月も残っていないのに候補さえ確定していないこんな“バナナ共和国”のような国がどこにあるのかと口角泡を飛ばす人もいる。だが、それがそれほどの大したことなのか。どうせこらえているのだ、あと何日か待てば対戦表が確定し、その時から“用意ドン”で政策と公約、人物検証を急いでやればいい。何でも短時間に片づけるのが誇らしい大韓民国の伝統で特技ではないのか。

年を取ればだれもが愛国者になるというが、私はこのところ本当に韓国が誇らしい。若いころに私は大韓民国の国民という事実が恥ずかしかった。いわゆる先進国というところに行き帰ってくる飛行機が韓半島上空に入れば胸が苦しく気が重かった。空から見下ろした灰色の山河とその中で苦しみながら生きる韓国の日常がそれほどみすぼらしく暗鬱に見えた。昔の話だ。

何日か前に国際会議のためにカンボジアに行ってきた。早朝に仁川(インチョン)空港に降り家に帰りながら思わず胸がジーンとして、涙がにじんだ。世界のどこに出しても恥ずかしくない仁川空港と、自由奔放にそこに出入りする数多くのコリアン、すっきりと伸びた空港高速道路ときれいに整頓された周辺の風景を眺めながら、大韓民国の旅券を持っているという事実で心が満たされた。正直なところ最近は米国や欧州のどこへ行っても格別な感動はない。


戦禍と分断の傷を抱いてやり直した国。天然資源ひとつない貧しい国。米軍が投げてくれたチョコレートをめぐり争い、米軍部隊から出た残飯で食事を間に合わせた国。韓国で民主主義を期待するよりごみ箱にバラの花が咲くのを待つほうがいいという呪詛の中で出発した国。そんなコリアがわずか半世紀で多くの国から羨望を買う国になった。

自分はボロを着て飢えても子どもたちは学ばせ、苦しい労働と屈辱に耐え家族を養うのに苦労した私たちの両親が涙が出るほどありがたい。開拓者精神で事業を起こして育てた企業家と政策と制度を作り国の柱を建てたエリート官僚らがありがたい。あらゆる苦痛を甘受し民主化のために努力した人々がありがたく、九老(クロ)工業団地で血の汗を流した妹たちがありがたい。

李承晩(イ・スンマン)と朴正熙(パク・チョンヒ)から盧武鉉(ノ・ムヒョン)と李明博(イ・ミョンバク)まで歴代大統領もありがたい。みんなそれなりの時代的任務を全うしたと思うからだ。光があれば影があるように、功があれば過もあるはずだ。過は過として記憶し、功は功として認めなければならない。すでに忘れられた存在になったような李明博大統領も金融危機を克服し、国の対外的位置づけを引き上げた功労だけは認めなければならない。





【コラム】さらに誇らしいコリアのために(2)

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