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GCF韓国誘致で経済的効果は年3800億ウォンというが…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「グリーン気候基金(GCF)誘致で何か大きな経済効果がすぐに出てくるとは期待しなければと思います」。

韓国政府高官は21日、GCF誘致を歓迎しながらもこのような言葉を付け加えた。韓国開発研究院(KDI)はGCF誘致にともなう経済効果が年間3800億ウォン(約272億円)に達すると推定した。年平均1億3000万ウォンを受ける常駐職員500人をはじめ、韓国人スタッフ、国際会議参加者、外国人観光客の消費支出効果を合わせた金額だ。年間1915人の雇用誘発効果もあると予想した。仁川(インチョン)発展研究院はGCFが仁川地域経済だけで年間1900億ウォンの経済効果をもたらすと分析した。

もちろん国民の総意を集めて大型国際機関誘致戦に飛び込む過程でこうした“バラ色の分析”が必要といえる。しかし期待が行き過ぎれば失望も大きいものだ。今後GCFが進むべき道はまだ遠く険しい。最も大きな課題はGCFの財源調達問題だ。


GCFの規模をめぐり混乱していることもすべて理由がある。基金が最小8000億ドルになるという見通しから、実際に調達できる資金はそれに満たないという予想が入り交じる。当初2010年にメキシコのカンクンで開かれた第16回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP16)は、「2020年までに年間1000億ドル」を作り開発途上国の気候変動に支援すると発表した。問題は毎年1000億ドルずつ2020年まで調達するのか、募金額を徐々に増やして2020年に年間調達額を1000億ドル規模にするのかが曖昧という点だ。前者なら2020年に基金額が8000億ドルに達するが後者ならそれよりはるかに少ない金額にもなりうる。企画財政部の申斉潤(シン・ジェユン)1次官は、「該当文面をめぐり開発途上国は2020年まで毎年1000億ドルずつだと主張するが、先進国は毎年増やしていき2020年に出す規模を1000億ドルにしようと対抗している状況」と説明した。

その上この財源がすべてGCF基金になるかもまだ不透明だ。企画財政部関係者は、「開発途上国の気候変動対応のために基金を作るといっただけに相当部分がGCF基金に来るだろう。しかし誰がどれだけ出すかに対しては何の合意もない状態だ」と話した。6月に韓国開発研究院とカナダの国際ガバナンス革新センター(CIGI)がソウルで共同主催した国際会議で、CIGIのベリー・キャリン選任研究委員は、「欧州連合(EU)と米国の財政状況から見ると先進国が年間1000億ドルの財源を集めるのは不可能だろう」と主張した。

韓国政府はそれでもGCF誘致の意義が減るものではないとしている。企画財政部の崔鍾球(チェ・ジョング)国際経済管理官は、「GCF基金造成が数年遅れる可能性はあるが、どうせ気候変動という人類の課題に対する国際社会の対応はGCFでするほかはない。ゆっくり進んでもいつかその日はくる」と話した。





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