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【中央時評】韓国、日本との協力が必要な5つの理由

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2年前の韓国哨戒艦「天安」事件後に弾みがついた韓日間の安保協力が突然、暗礁に乗り上げた。最近問題になった情報交流協定のためだ。今年末の大統領選挙が終わるまで、情報交流と軍需支援協力は議論さえもできない雰囲気だ。両国間協力の座礁は、オバマ政権だけでなく、ブッシュ政権で北東アジア政策を担当した筆者にとっても大きな失望だ。

歴史的にみると、韓米間の同盟と日米間の同盟は、第2次世界大戦後に冷戦が始まって構築された。特異な点は両同盟が別々に推進されたということだ。当時、西欧地域の国々と同時に構築した欧州の北大西洋条約機構(NATO)とは対照的だ。同じ地域でありながら別々に推進されたのは、当時の吉田茂日本首相が韓半島を含むアジア大陸で起こりうる戦争に日本が巻き込まれることを憂慮したからだ。ダレス米国務長官も地域同盟を構築する場合、李承晩(イ・スンマン)大統領が第2の韓国戦争を起こせば一斉に巻き込まれないか懸念した。

しかし1990年代以降、情勢は変わった。別々の同盟の間にできた壁が米国の対外政策の障害となった。98年に対北朝鮮特使のペリー元国防長官が専門家の助言を求めた。その場で私とビクター・チャ氏(ジョージタウン大教授)は米国の立場で「韓日米3カ国協力の強化」を主張した。それで設置されたのが韓日米3カ国の政策調整会合(TCOG)だ。北朝鮮の予測不可能な挑発が続く状況で、3カ国の協力の重要性はさらに高まっている。


韓国人には米国よりも韓国の利益が重要であるはずだ。現実を冷静に見てみよう。韓国の安全を守り、影響力を拡大する案はどういうものか。日本との安保協力を強化することが韓国に利益となる理由を少なくとも5つ挙げたい。

1つ目、国防関係者はよく知っているだろう。韓半島で非常事態が発生する場合、韓日間の協力不在は両国に危機を招くことになる。北朝鮮のミサイル攻撃を仮定すれば、これは明らかだ。韓日間の情報交流がない場合、北朝鮮が両国に向けて発射したミサイルに共同対応するのが難しい。

2つ目、韓日間の安保協力が強化される場合、韓国は日本で行われている安保関連議論に影響を及ぼすことができる。最近、日本の政治は右傾化し、共同防衛協力を抜け出して独自に動こうとしている。これは韓国としては懸念される部分だ。しかしよく見ると、こうした議論の過程には、対外防衛協力をより効果的に再編しようとする日本の悩みが隠れている。こうした状況で韓国が日本との軍事情報と軍需協力に積極的に出る場合、より大きな発言権を持つことができる。遠く離れたところから疑いの眼差しを向けるより、自ら飛び込んで発言権を行使するほうがはるかに現実的だ。

3つ目、日本との協力を強化することで、韓国は米国に対する発言権も高められる。ブッシュ政権当時にTCOG会議に出席した経験から言えば、韓国と日本が同じ声を出す場合、米国は拒否するのが難しいほどだった。両国はアジアで米国の主要協力国であるからだ。ブッシュ大統領に報告しながら「私たちの同盟国が望んでいます」と話すのは決定的だった。

4つ目、韓国の選択肢はいくつもある。日本と協力を強化しても、韓日中自由貿易協定(FTA)、中国との2国間協力をしてはならないというわけではない。韓国と日本の協力強化は、中国に韓国との協力強化を急がせる可能性もある。協力強化が既定事実化される場合、中国は韓国の安保協力を妨げる努力もあきらめることになる。韓日間の情報・軍需協力は新しい義務を追加する内容でないという点をはっきりと認識する必要がある。

最後に、韓日間の協力は北朝鮮に対する警告にもなる。北朝鮮の挑発は周辺国の協力を強化するだけだという警告だ。最近の韓日間協力の中断は、北朝鮮の核・ミサイル開発を督促する雰囲気を招くだけだ。

個人的に日本の政治家に会う度に「韓国との協力強化に最善を尽くしてほしい」とお願いする。ほとんどが傾聴する。しかしごく一部の人は悪口をいう。極右漫画「ゴーマニズム」は私を反日、親韓の十字軍と描写している。一方、一部の韓国ブロガーは私を反韓、親日と描写する。正確に言えば、私は親米国にすぎない。私は確信する。親韓韓国人と親日日本人ならば誰もが同意するだろうと。ますます不安定になる北東アジア地域で私たちが守ろうとするのは、平和と繁栄と民主という共同の価値だということを。

マイケル・グリーン米戦略国際問題研究所(CSIS)日本室長



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