最初は半信半疑だった。 ソウル世宗路の政府中央庁舎で発生した60歳代の男の放火・飛び降り事件をきっかけに、政府機関のセキュリティー実態を点検しようという企画を出したものの、「記事になるのだろうか」と自信はなかった。 しかも金滉植(キム・ファンシク)国務総理は15日、「主要公共施設の警備・保安管理システムを再点検すべき」という指示を出した。 総理は政府庁舎に侵入されたことについて「非常に遺憾」という表現も使った。
前日に中央庁舎で大きな事故が発生したうえ、総理の断固たる指示もあったため、国家機関のセキュリティーシステムは大幅に強化されたはずだと考えていた。 しかしその“半信”は半日で消えた。
この日正午から午後2時まで中央日報の取材陣は国家主要機関のセキュリティー実態を緊急点検した。 国会、果川政府庁舎、ソウル中央地検、ソウル中央地裁、ソウル地警、韓国銀行(韓銀)、預金保険公社の7カ所だ。 点検を始めた記者は該当機関の担当記者ではなかった。 出入許可証を所持していないため、国家機関に入る場合は当然、警備員に止められると予想していた。
しかし現実は違った。 7カ所とも特に問題なく入り口を通過した。 昼食を終えて戻る公務員の後ろについて入ると、止められることはなかった。 もちろん警備員は決まり文句のように「出入証を身につけてください」と話した。 しかし実際に出入証の提示を要求したところはほとんどなかった。 ただ1カ所だけ出入証の提示を要求されたが、「事務室に置いてきた」と言うと無事に通過できた。
なぜこういうことが起きるのか。 取材陣が点検したところ、国家機関はほとんどセキュリティゲートなどの先端保安システムを備えていた。 しかしどれほど優れたシステムであっても、それを管理する人が油断すれば意味はない。 実際、一部の機関では、出入証を当てなければ通過できないセキュリティゲートを、出入りする人が多いという理由で開けっ放しにしていた。 ゲートで警告音が鳴っても、これを確認する警備員はほとんどいなかった。
中央日報は取材目的で国家機関への進入を試みた。 しかしテロなどの犯行意図を持つ者が潜入すれば深刻な問題となる。 最近、いわゆる“ノック亡命”をした北朝鮮兵士のため、軍が叱責を受けている。 軍は科学化警戒システムを導入すると騒いでいる。 しかしシステムを科学化し、最新セキュリティー設備を設置したところで、すべての問題が解決するわけではない。
事故を防ぐのは先端セキュリティーシステムではなく、これを運営する公務員個々人の確固たるセキュリティー意識だ。 システムを運用するのは結局、人であるからだ。
チョン・ガンヒョン社会部門記者
前日に中央庁舎で大きな事故が発生したうえ、総理の断固たる指示もあったため、国家機関のセキュリティーシステムは大幅に強化されたはずだと考えていた。 しかしその“半信”は半日で消えた。
この日正午から午後2時まで中央日報の取材陣は国家主要機関のセキュリティー実態を緊急点検した。 国会、果川政府庁舎、ソウル中央地検、ソウル中央地裁、ソウル地警、韓国銀行(韓銀)、預金保険公社の7カ所だ。 点検を始めた記者は該当機関の担当記者ではなかった。 出入許可証を所持していないため、国家機関に入る場合は当然、警備員に止められると予想していた。
しかし現実は違った。 7カ所とも特に問題なく入り口を通過した。 昼食を終えて戻る公務員の後ろについて入ると、止められることはなかった。 もちろん警備員は決まり文句のように「出入証を身につけてください」と話した。 しかし実際に出入証の提示を要求したところはほとんどなかった。 ただ1カ所だけ出入証の提示を要求されたが、「事務室に置いてきた」と言うと無事に通過できた。
なぜこういうことが起きるのか。 取材陣が点検したところ、国家機関はほとんどセキュリティゲートなどの先端保安システムを備えていた。 しかしどれほど優れたシステムであっても、それを管理する人が油断すれば意味はない。 実際、一部の機関では、出入証を当てなければ通過できないセキュリティゲートを、出入りする人が多いという理由で開けっ放しにしていた。 ゲートで警告音が鳴っても、これを確認する警備員はほとんどいなかった。
中央日報は取材目的で国家機関への進入を試みた。 しかしテロなどの犯行意図を持つ者が潜入すれば深刻な問題となる。 最近、いわゆる“ノック亡命”をした北朝鮮兵士のため、軍が叱責を受けている。 軍は科学化警戒システムを導入すると騒いでいる。 しかしシステムを科学化し、最新セキュリティー設備を設置したところで、すべての問題が解決するわけではない。
事故を防ぐのは先端セキュリティーシステムではなく、これを運営する公務員個々人の確固たるセキュリティー意識だ。 システムを運用するのは結局、人であるからだ。
チョン・ガンヒョン社会部門記者
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