『韓国の皇帝経営vs日本の主君経営』という本を出したソウル大の金賢哲(キム・ヒョンチョル)教授の講演を数日前に聴いた。 金教授は韓国の経営の特徴を皇帝経営、日本は主君経営だと命名した。 韓国はオーナーが全権を握って経営権を行使する。 一方、日本の経営者は「存在するが君臨はしない」という。実質的な経営にはほとんど干渉しないという意味だ。 主君は封建時代の領主を意味する日本式の表現だ。
数年前まで日本は「韓国が日本に売るのは焼酎とキムチと女だけ」と考えていた。 しかし今は180度変わった。 ドラマなど韓流も理由だが、「サムスンショック」が決定的な契機になったというのが金教授の説明だ。 サムスン電子の利益が日本の電子9社をすべて合わせた利益よりはるかに多かった09年4-6月期の経営実績のことだ。 ソニー、パナソニック、東芝などは40年近く世界市場を掌握してきた電子企業だった。 また日本は韓国の電子会社の師だった。 1950-60年代に電子産業に初めて参入した当時、日本企業から資本と技術の支援を受けた。 また日本の電子産業に対する愛情は特別だった。 自国が敗戦したのは米国の電子産業のためだという考えで、50年代から挙国的に育成してきた産業だった。 こうしたプライドをサムスン電子が深く傷つけたのだから、日本の衝撃は相当なものだったはずだ。 「電子総崩壊」「韓国警戒令」などの言葉があふれる背景だ。
日本の原因分析が始まった。 企業構造に違いはなかった。 日本も韓国と同じようにグループ経営システムだ。 しかし系列会社の数は韓国よりも多い。 日本の大企業は100社ほどの系列会社を抱えるが、韓国は多くて60-70社だ。 系列会社間の出資も同じだ。 むしろ日本のほうが激しい。 循環型の出資はもちろん、韓国では以前から禁止されている株式持ち合いも日本では普通だ。
金教授は唯一の違いが皇帝経営と主君経営にあると説明する。 全権を握って経営権を行使するリーダーがいるかどうかという点だ。 韓国はオーナーがそれをするが、日本はこうしたリーダがいない。 米国と欧州の分析も同じだ。 韓国企業がうまくいくのは、また韓国が08年のグローバル金融危機をいち早く克服したのは、迅速な意思決定と未来を眺めた長期投資のおかげだという指摘だ。 まさにオーナー体制のことだ。 しかしどういうことか、他国からは称賛を受けているのに、韓国国内では改革の対象となっている。
【コラム】韓国の皇帝経営と日本の主君経営(2)
数年前まで日本は「韓国が日本に売るのは焼酎とキムチと女だけ」と考えていた。 しかし今は180度変わった。 ドラマなど韓流も理由だが、「サムスンショック」が決定的な契機になったというのが金教授の説明だ。 サムスン電子の利益が日本の電子9社をすべて合わせた利益よりはるかに多かった09年4-6月期の経営実績のことだ。 ソニー、パナソニック、東芝などは40年近く世界市場を掌握してきた電子企業だった。 また日本は韓国の電子会社の師だった。 1950-60年代に電子産業に初めて参入した当時、日本企業から資本と技術の支援を受けた。 また日本の電子産業に対する愛情は特別だった。 自国が敗戦したのは米国の電子産業のためだという考えで、50年代から挙国的に育成してきた産業だった。 こうしたプライドをサムスン電子が深く傷つけたのだから、日本の衝撃は相当なものだったはずだ。 「電子総崩壊」「韓国警戒令」などの言葉があふれる背景だ。
日本の原因分析が始まった。 企業構造に違いはなかった。 日本も韓国と同じようにグループ経営システムだ。 しかし系列会社の数は韓国よりも多い。 日本の大企業は100社ほどの系列会社を抱えるが、韓国は多くて60-70社だ。 系列会社間の出資も同じだ。 むしろ日本のほうが激しい。 循環型の出資はもちろん、韓国では以前から禁止されている株式持ち合いも日本では普通だ。
金教授は唯一の違いが皇帝経営と主君経営にあると説明する。 全権を握って経営権を行使するリーダーがいるかどうかという点だ。 韓国はオーナーがそれをするが、日本はこうしたリーダがいない。 米国と欧州の分析も同じだ。 韓国企業がうまくいくのは、また韓国が08年のグローバル金融危機をいち早く克服したのは、迅速な意思決定と未来を眺めた長期投資のおかげだという指摘だ。 まさにオーナー体制のことだ。 しかしどういうことか、他国からは称賛を受けているのに、韓国国内では改革の対象となっている。
【コラム】韓国の皇帝経営と日本の主君経営(2)
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