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【グローバルアイ】韓国の安哲秀と日本の安哲秀

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
12日晩、大阪のホテルで開かれた政治資金パーティー。日本政界の43歳の期待株である橋下徹大阪市長が「日本維新の会」という全国政党の結成を公式宣言した。橋下氏は年内に行われる可能性が高い総選挙で旋風を巻き起こそうとしている。

「これほどたくさんの方々が来てくださるとは、ハハハ…。大阪都構想、3年前にメディアはどう論じていたか。どこの新聞、テレビ、有識者もコメンテイターもバカばっかり。たかだか3年後のことを予測できない連中が、30年後、40年後の日本なんか語る資格なし」。

“大阪都構想”を強調しながらメディアを批判することで橋下氏の演説は始まった。ノータイに原稿もなく、一瞬も止まらず体を動かしていた。人をそれとなく見下すような語り口の橋下氏らしさが目立った23分間のワンマンショーだった。他の党から迎えた議員7人を戦利品のように演壇に上げた橋下氏は「日本の新しい道をつくる」と声を高めた。


日本地図が描かれた新党のロゴを指しながら、地図にありもしない独島(ドクト、日本名・竹島)と尖閣諸島が入っていると強調するのも橋下氏らしかった。“日本の安哲秀(アン・チョルス)”橋下氏はこのようにラッパを吹いた。

その1週間後の19日、今度は韓国の本当の安哲秀氏が大統領選出馬を宣言した。全く違う雰囲気だった。ネクタイをした安氏はプロンプター(文字ディスプレーモニター)に映し出された原稿を落ち着いて読んでいった。普段とは違って声に力が入り、決然たる態度を表わそうと努めた。しかし「真面目さと柔弱、多少アマチュアリズム」と要約されるイメージは隠れなかった。

橋下氏が“日本の安哲秀”と呼ばれる理由は、「既存の政党と既存の政治に対する極度の不満」を抱いて“古い政治との決別”を前面に出したからだ。しかし2人のスタイルと政治方式は全く違う。

橋下氏の夢は、限りない政争で毎年のように首相が代わる日本政治の柔弱さをたたきつぶすことだ。このために激しく見えるほどのマッチョ的な態度で「強力な指導者」という印象を植えつけようとしている。

先日、日本のある週刊誌がホステスと橋下氏の不倫を暴露した。7人の子どもの父である橋下氏は「公職に進出する前は聖人君子のような生き方をしてきたわけではない」と堂々とした態度を見せ、国民を唖然とさせた。

橋下氏は「働かず予算を食いつぶす国会」「愛国心不足で日の丸にも起立しない左翼教師」「体に入れ墨をした大阪市庁職員」のような仮想の敵を自ら作って戦う。橋下氏にとって政治は限りない闘争であり戦争だ。大統領選出馬宣言で「分裂よりも統合」「独走よりも水平的リーダーシップ」を強調した韓国の安哲秀とは違った接近法だ。

2人の挑戦は今スタートしたばかりだ。違うスタイル、違う方法で挑戦を始めた2人のうち、果たして誰が笑って誰が泣くのだろうか。

ソ・スンウク東京特派員



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