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<サムスンvsアップル>カリフォルニア陪審員の“米国式正義”

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
サムスンがアップルに敗訴し、サムスンの職員は怒りがこみ上げているようだ。「その後の裁判で私たちの主張が受け入れられるように最善を尽くす」という会社の落ち着いた公式立場にもかかわらず、怒りはなかなか収まらない。あるエンジニアは「数十年間も苦労して技術力と特許ポートフォリオを積み上げてきたのに、突然、デザイン特許で1兆ウォン(約700億円)以上を賠償しろとはあきれる」と語った。

サムスンの悔しさは十分に分かる。サムスンは海外企業に毎年、数千億ウォンの特許使用料を支払う状況を打破するため、数兆ウォンを投じて特許防壁を築いた。これを土台にIBMをはじめとする特許強者とクロスライセンス(特許相互使用)協約を結んだ。しかしアップルはこうした「市場の法則」を破壊した。通信分野の特許が不足したアップルは、サムスンをはじめとする部品企業から買い集めた部品を組み立て、優れたデザインで製品を完成し、ここに‘革新的’という基本ソフト(OS)とユーザーインターフェース(UI)を載せて利益を得た。アップルの世界携帯電話市場シェアは6%台にすぎない。しかし利益は全体の70%以上を占める。さらにデザインとUIで特許使用料までも要求し始めた。サムスンにはスマートフォン1台当たり30ドルを要求し、サムスンが通信特許を提供する場合は6ドルを割り引くと提案したという。

24日(現地時間)に米カリフォルニアで出た評決は‘米国式正義’といっても間違ってはいないようだ。感性的に「良い方」と「悪い方」を決める方向に流れやすい陪審員裁判の属性を考慮しても、アップルのデザイン特許侵害でサムスンに10億ドルの賠償を命じたのは、欧州や韓国の裁判所の判決に比べると納得しがたい。海外メディアもアップルの一方的な勝利に驚きを表した。英国日刊紙ガーディアンは「ホームタウン(home-town)陪審員がアップルにスマートフォン市場を左右する権限を与えた」と論評した。


世界的な企業に成長したサムスンがデザインに十分に注意しなかった点が惜しまれるが、半導体から始まってディスプレー、テレビ、携帯電話にいたるまで世界のトップを極めた企業として、このままうずくまる理由はない。ハーバード大経営大学院のジェームス・オルワース教授は「サムスンがアップルを模倣したとしても、それがどうしたということか」と反問した。彼は「偉大な革新は既存の革新を土台に生まれるケースが多い」とし「企業間のコピーは革新の妨げにならない」と主張した。米国陪審員の「愛国的な評決」は長期的にサムスンにとって良薬となる可能性もある。すでに海外メディアは「サムスンは07年のiPhoneショックを打破して立ち上がり、最近になってギャラクシーS3やギャラクシーノートのような革新的な製品を出している」と評価している。

キム・チャンウ経済部門記者



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