8日に泗川沖の海上で試験運航中のWIG船が墜落し4人の死傷者が発生した。
死亡したイ氏は事故から1週間後に葬儀場に遺体安置所を設けることができた。WIG船をめぐり船舶の安全を扱う韓国船級と飛行機の安全を扱う国土海洋部鉄道航空事故調査委員会が互いに事故調査を先送りしたせいだ。結局捜査は海洋警察が引き受け、機体鑑定は韓国船級と国立科学捜査研究院が担当することにした。
イ氏は韓国のWIG船事業が胎動期だった10年余り前から危険な試験操縦を引き受けてきた。空軍士官学校4学年で中退した後、超軽量航空機の教官をしながらかなわなかったパイロットの夢をつないできた。だが、イ氏の遺族らは保険金を1銭も受け取ることはできない状況だ。会社側がイ氏にかけた保険は旅行者保険だけで今回の事故には該当しないためだ。イ氏の妻は「夫は何の危険保障も受けられないで危険な試験操縦にかり出されていた」と話した。
水の上から1~5メートルの高さで時速150~200キロメートルで走る「海上のKTX」と呼ばれるWIG船は、海上交通安全法上「水面飛行船舶」に分類される。基本的に船舶だと韓国船級で認証を受けなければならないが、これまでに1隻も受けられていない。そのため保険に入ることができず、WIG船操縦士免許発給まで先送りされている。船舶職員法で水面飛行船舶操縦士免許は2009年12月に新設されたが韓国船級の認証を受けた試験船がなく、筆記合格者は実習することができない。韓国航空スポーツ協会のチョン・ヨンユン代表は、「文明が発達し新たな運送手段が出現し続けるが関連制度がついていけないのが現実だ」と指摘した。
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