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【社説】富裕層の消費減少は韓国経済に悪影響を及ぼす

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
所得が増えれば消費も増える。 また、物価が上がれば、消費支出額はそれだけ増える。 昨年の民間消費が前年比で1.2%増え、物価上昇を勘案した1世帯当たりの月平均消費支出額が4%ほど増えた理由だ。 しかしこうした常識に反することが最近起きている。 統計庁の資料によると、昨年、所得上位10%の月平均消費支出額はむしろ2%減った。 富裕層の消費減少は今回が初めてではない。 通貨危機、カード危機当時も富裕層の消費支出が減った。 最近の景気に対する認識が深刻なレベルという傍証だ。

富裕層の消費減少だけが問題ではない。 韓国経済は通貨危機後、慢性的な消費不振に苦しんでいる。 1990-97年の年平均消費増加率は7.4%だったが、通貨危機後(1997-2011年)は3.1%にすぎない。 国内総生産(GDP)増加率(4.2%)よりはるかに低い。 消費は投資および輸出とともに経済の3大軸だ。 消費が振るわなければ低成長、低雇用となる。 内需に依存する中小企業や自営業者も大きな打撃を受ける。 このため歴代政府はすべて消費に力点を置いてきた。 雇用や投資活性化、中産階級を支えるのに努力してきた理由だ。

同じ理由で富裕層の消費減少も国の経済に悪影響を及ぼす。 何よりも富裕層は消費余力があるため、景気沈滞局面であるほど富裕層の消費増加はより切実となる。 しかし富裕層の消費減少は、その原因が慢性的な消費不振とは違う。 不動産景気の沈滞など資産価値が落ちることで生じる逆資産効果が最も大きいと考えられる。 またグローバル景気沈滞による不安感、富裕層への増税など反富裕層情緒の拡散も原因とみられる。 富裕層の消費減少に対する正確かつ綿密な分析が必要だ。 そうしてこそ正確な対策が出るからだ。 富裕層が財布を開いてこそ経済が活気づく。 富裕層も過度な不安感から抜け出さなければならない。 自分たちが消費を増やしてこそ、国の経済が好転するという認識も必要だ。

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