現行の憲法は1987年の民主化運動の大切な結果だ。ところがすでに25年が過ぎた。社会的変化と対内外的環境変化に合わせ憲法を変えるべきという必要性は絶えず提起されてきた。しかし一度も深刻に議論されたことはない。改憲は国民的合意が必要だ。そのためタイミングが重要だ。
いまは改憲議論を始めるのにちょうど良いタイミングだ。これまで改憲議論がしっかり行われなかったのはほとんどの場合、現職大統領が任期中、特に任期後半に入って改憲を提案したためだ。代表的な例が盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領だ。盧前大統領は執権最後の年の2007年の年初の対国民談話で「ワンポイント改憲」を主張した。憲法のうち権力構造の部分だけ変える制限的改憲だ。憲法のさまざまな条項をすべて変える包括的改憲はとても複雑で時間が多くかかるため、ひとまず大きな問題だけ直そうとの趣旨だ。
盧前大統領の提案はかなり説得力があった。任期5年の大統領選挙と任期4年の国会議員選挙、その間に行わなければならない地方選挙など全国的選挙がとても多いという問題を直そうということだった。大統領の任期を4年に減らし国会議員選挙と同時に実施し、大統領の再任を認めようというものだ。だが、盧前大統領の提案は「政治的な一時しのぎの手段」として黙殺された。大統領選挙を目前に控え不利な政局を揺さぶろうとする意図との疑いを受けた。代わりに政党は次期国会で議論してみようということで合意した。ところが今月に終わる18代国会の4年間誰も真剣に議論しなかった。
これまで李明博(イ・ミョンバク)大統領は何度か改憲の必要性を提起した。2009年の光復節の祝辞では盧前大統領と同様に「権力構造だけ変える制限的改憲」に言及した。2011年には「国会が主導する包括的改憲」に言及した。これまでハンナラ党でも改憲の火種を生かそうと努めたが効果がなかった。親李明博勢力が次期大統領有力候補の朴槿恵(パク・クンヘ)氏を無力化しようとする陰謀とみられたためだ。
改憲論が実質的に力を得ようとするなら大統領選挙に先立ち大統領選挙出馬者が議論を主導しなければならない。公約として国民の前に改憲を約束した後に当選すれば、任期初めの推進力がある時に進めてこそ可能だ。そうした点からセヌリ党の李明博派の代表格の李在五(イ・ジェオ)議員が大統領選出馬宣言をしながら改憲を前面に出したことは適切だった。ちょうど朴槿恵派のイ・ヘフン議員が「改憲は必要で、するならば政権序盤に推進してこそ可能だ」と同調したことは注目するに値する。有力な野党圏候補の文在寅(ムン・ジェイン)民主党常任顧問が安哲秀(アン・チョルス)教授に「共同政権」を提案したのも改憲論と関係がなくはない。
他の大統領選出馬者も改憲に対する立場を明らかにしなければならない。具体的な改憲の方向や範囲は段階的に国民的議論を経て整えれば良い。ひとまず改憲議論自体を大統領選出馬者が主導的に率いて行くことが望ましい。その過程が候補に対する世論の検証過程と同時に候補の世論収れん過程になるだろう。
いまは改憲議論を始めるのにちょうど良いタイミングだ。これまで改憲議論がしっかり行われなかったのはほとんどの場合、現職大統領が任期中、特に任期後半に入って改憲を提案したためだ。代表的な例が盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領だ。盧前大統領は執権最後の年の2007年の年初の対国民談話で「ワンポイント改憲」を主張した。憲法のうち権力構造の部分だけ変える制限的改憲だ。憲法のさまざまな条項をすべて変える包括的改憲はとても複雑で時間が多くかかるため、ひとまず大きな問題だけ直そうとの趣旨だ。
盧前大統領の提案はかなり説得力があった。任期5年の大統領選挙と任期4年の国会議員選挙、その間に行わなければならない地方選挙など全国的選挙がとても多いという問題を直そうということだった。大統領の任期を4年に減らし国会議員選挙と同時に実施し、大統領の再任を認めようというものだ。だが、盧前大統領の提案は「政治的な一時しのぎの手段」として黙殺された。大統領選挙を目前に控え不利な政局を揺さぶろうとする意図との疑いを受けた。代わりに政党は次期国会で議論してみようということで合意した。ところが今月に終わる18代国会の4年間誰も真剣に議論しなかった。
これまで李明博(イ・ミョンバク)大統領は何度か改憲の必要性を提起した。2009年の光復節の祝辞では盧前大統領と同様に「権力構造だけ変える制限的改憲」に言及した。2011年には「国会が主導する包括的改憲」に言及した。これまでハンナラ党でも改憲の火種を生かそうと努めたが効果がなかった。親李明博勢力が次期大統領有力候補の朴槿恵(パク・クンヘ)氏を無力化しようとする陰謀とみられたためだ。
改憲論が実質的に力を得ようとするなら大統領選挙に先立ち大統領選挙出馬者が議論を主導しなければならない。公約として国民の前に改憲を約束した後に当選すれば、任期初めの推進力がある時に進めてこそ可能だ。そうした点からセヌリ党の李明博派の代表格の李在五(イ・ジェオ)議員が大統領選出馬宣言をしながら改憲を前面に出したことは適切だった。ちょうど朴槿恵派のイ・ヘフン議員が「改憲は必要で、するならば政権序盤に推進してこそ可能だ」と同調したことは注目するに値する。有力な野党圏候補の文在寅(ムン・ジェイン)民主党常任顧問が安哲秀(アン・チョルス)教授に「共同政権」を提案したのも改憲論と関係がなくはない。
他の大統領選出馬者も改憲に対する立場を明らかにしなければならない。具体的な改憲の方向や範囲は段階的に国民的議論を経て整えれば良い。ひとまず改憲議論自体を大統領選出馬者が主導的に率いて行くことが望ましい。その過程が候補に対する世論の検証過程と同時に候補の世論収れん過程になるだろう。
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