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【社説】「進歩党、なぜ愛国歌を歌わないのか」=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
比例代表不正選挙波紋が広がった韓国の統合進歩党で、今度は「愛国歌(韓国の国歌)」をめぐる論争が膨らんでいる。非主流派の柳時敏(ユ・シミン)共同代表が先日の全国運営委員会で「多くの候補が(総選挙)現場で『あなたの党はなぜ愛国歌を歌わないのか』という質問を受けた」と述べたのだ。ほとんどの国民が当然のことだと考えている儀礼を拒否する主流派を、う回的に批判したものと解釈される。

愛国歌をめぐる論争は今回初めて提起されたわけではない。民主労働党と国民参与党、新進歩統合連帯が合併した昨年12月、民主労働党と参与党は国民儀礼をめぐって隔たりを見せた。民主労働党は00年の党設立後、国旗に対する敬礼と国歌斉唱の順に進行される国民儀礼をしたことがなかったからだ。以前のように愛国歌の代わりに「あなたのための行進曲」を歌う「民衆儀礼」をしてきたのだ。結局、双方の折衝の末、国旗に対する敬礼はすることになったが、愛国歌は省略された。

公式行事でどのような儀礼をするかは法で規定されていないが、愛国歌は太極旗(韓国の国旗)とともに大韓民国の象徴だ。憲法と法律に基づいて設立され、保護を受けている政党が、国家の象徴に否定的な態度を見せるのは、その党のアイデンティティーに疑問を抱かせる。愛国歌に抵抗感を抱くのはそれなりの理由があるかもしれない。「国民儀礼は権威主義時代の残滓」という認識が作用したものと思われる。しかし民主化して20年以上が過ぎた今でも過去の認識から抜け出すことができないのは、「進歩」という名前にもふさわしくない。「(愛国歌に関する)討論が禁止されているように感じられる」という柳時敏代表の発言は、閉鎖的な理念路線が党を支配しているのではないかという憂慮を投げかけている。


統合進歩党は4月11日の総選挙で10.3%の得票率を記録した第3党だ。また民主労働党当時の02年以降、300億ウォン(約22億円)にのぼる国庫補助金を受けてきた。時代錯誤的な偏狭性のために国民から自らを孤立させるべきではない。今回の論争が‘聖域のない’内部討論を通じて、透明な大衆政党へと進む契機になることを期待する。



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