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【社説】申淑子氏の2人の娘を連れてこなければ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「統営(トンヨン)の娘」申淑子(シン・スクチャ)氏が死亡したと北朝鮮が国連に通知してきた。2人の娘は父親の呉吉男(オ・ギルナム)氏と会うことを望まないという内容とともにだ。国連の人権関連機関の「任意的(強制)拘禁に関する実務グループ(WGAD)」が送った書簡に対する返事だ。返事をしない場合に申氏と2人の娘の生死確認と送還を請願した側の主張が既定事実化されることを防ぐための措置とみられる。請願は国際非政府機関の「北朝鮮反人道犯罪撤廃国際連帯(ICNK)」により提起された。これで微弱ではあるが申淑子氏母娘と関連した北朝鮮の非人道的措置を正すことができる機会の窓が開かれた。

申氏母娘の悲運はいま彼らの送還努力を行なっている夫の呉吉男氏によって始まったものだ。申氏の反対を押し切り家族を伴って1985年に北朝鮮に行ったためだ。呉氏は北朝鮮の指令を受け海外に出て脱北した。すると北朝鮮は申氏母娘を悪名高い咸鏡南道燿徳(ハムギョンナムド・ヨドク)の政治犯収容所に送ったことが確認された。その後申氏の健康が悪化し、平壌(ピョンヤン)近郊の統制区域に移されたという未確認情報があった。

北朝鮮は申淑子氏の死亡の知らせを肝炎で死去したという極めて誠意のない内容で答えた。「いつ、どこで」が抜けているのだ。燿徳収容所で人間以下の扱いを受け20年ほど暮らしていたのが確認されただけに申氏が強制拘禁された状態で死亡したことを隠そうとする意図が疑われる。北朝鮮はまた、2人の娘に対しても強制拘禁の事実を否認した。


北朝鮮の回答は申氏家族の行方を明らかにした証言と脱北者の家族を苛酷に処罰してきた北朝鮮の一般的慣行に照らしてみれば事実でないのは確実だ。したがって韓国政府は国際社会と共同で申氏の死亡過程と2人の娘の安否を確認するための努力を積極的に展開しなければならない。特に2人の娘に対しては国連などの国際機関が北朝鮮残留可否に対する自由意思を確認できるようにしなければならない。その結果彼らが北朝鮮を出ることを望んでいることが確認されるなら大韓民国の懐に抱かれるよう可能なすべての努力を行わなければならない。



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