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韓国電子通信研究院、特許競争力世界1位の秘訣は?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

金滉植(キム・ファンシク)国務総理が昨年、韓国電子通信研究院で開かれた第4世代移動通信技術開発報告会で、3D動映像サービスの試演を見ている。

韓国電子通信研究院(ETRI)院長の昨年の年俸は1億3600万ウォン(約980万円)だった。 1900人の研究員のうち、院長よりも年俸が多い人は25人で、億ウォン台の年俸は全体の25%の476人。 ETRI職員の昨年の平均年俸は8600万ウォンで、理工系の国策研究所で最も高い。 技術移転の対価として受けるロイヤルティーなどインセンティブのおかげだ。 成果を出しただけ対価を受けるという文化が定着しているのだ。

ETRIが最近、米国知識財産専門雑誌「IPトゥデイ」が発表した世界研究機関の特許競争力で1位になった秘訣に、国策研究所の関係者は▽インセンティブ▽国際標準特許の確保▽技術事業化戦略--などを選んだ。 IPトゥデイは、世界の企業と研究所・大学・政府機関を対象に特許の競争力を評価し、毎年発表している。 今年の評価ではETRIが1位、次いで米カリフォルニア大学、台湾ITRI、米MIT、米海軍などの順となった。 独フラウンホーファー研究所は10位だった。ETRIの金興南(キム・フンナム)院長は「特許競争力は企業と国家の競争力を意味する」とし「IPトゥデイの評価はETRIがもう世界的な研究所に成長していることを意味する」と述べた。

ETRIの特許競争力を実感させる事件が08、09年にあった。 ETRIが台湾携帯電話製造企業のHTC、フィンランドのノキア、米国のモトローラ、日本のソニーなど、世界を代表する約20社を第3世代移動通信特許侵害容疑で提訴したのだ。 現在、米カリフォルニア裁判所で係争中だが、6社がロイヤルティーを支払う契約をしたほどだ。 6社から受けるロイヤルティーは3億ドルにのぼると予想される。


ETRIが保有する特許は1万9630件、昨年のロイヤルティー収入は260億ウォン。 第4世代超高速移動通信技術など電子通信分野でさまざまな特許を登録した。 特に国際的に強力な特許権を駆使できる国際標準特許も251件にのぼる。 これは世界の公共研究機関のうち最多件数。

ETRIの技術事業化と市場を把握した技術開発戦略も関心を集めている。 ETRIは資本金200億ウォン規模の技術持ち株会社を設立し、開発技術の直接事業化を推進している。 科学者の創業意欲と技術料収入を極大化するためだ。 現在、12社の「研究所企業」が設立された。 ETRIはこれら企業に技術と資金を出資し、一定の株式を確保する方式だ。 もちろんこれら企業がコスダックなどに登録され、収益が出れば、研究所の研究開発基金として積み立てられる。 08年から実施した技術移転予報制度も技術移転を促進している。 今年3月現在、114件の技術が予告された。 企業はこれらの目録を見て、必要な技術を探すことになる。

韓国電子通信研究院(ETRI)=1976年に設立された国策研究所で、大田大徳研究団地にある。 1世帯1電話時代を開いた電子式交換機(TDX)、超高集積半導体(DRAM)、デジタル移動通信システム(CDMA)、携帯インターネットWiBroなどを開発し、国産情報通信技術を牽引した。 約1900人が勤務し、理工系国策研究所の中で最も大きい。



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