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日本、生存をかけた海外企業ハンティング…韓国企業には危機

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
シンガポールのショッピング中心地、オーチャード通りには大きなデパートがある。日本の高島屋グループが24年前に設立したデパートだ。オーチャード通りの象徴ともいえる。このデパートができた1988年は、日本企業の攻撃的な海外資産買収がピークだった。当時、日本企業は米国経済の象徴だったニューヨークのロックフェラーセンターを買収し、米国人を当惑させた。

しかしその直後、日本は「失われた10年」を迎えた。昨年は第2次世界大戦後、最悪の一年を送った。ところが最近、市場で連日続いている日本企業の海外企業買収ニュースは、あたかも24年前に戻ったような印象を与える。違う点があるとすれば、過去の日本企業の海外投資が若い成金の派手な名品収集のようなものだったとすれば、最近の買収は引退した富裕高齢者が余った資金で子孫のための基盤を固めている姿に近い。それほど大騒ぎもせず、ほとんどが実益のある投資だ。

今年に入って発表された日本企業の海外資産買収はすでに数十件にのぼる。先月は日本最大銀行のMUFJが米国地域銀行のパシフィックキャピタルを買収した。これに先立ち住友三井が英国のスコットランド王立銀行(RBS)の飛行機リース事業部門を72億ドル(約8兆ウォン)で引き受けた。日本企業の海外投資も活発だ。先日、ホンダとシャープがインドネシアに大規模な工場を設立する計画を発表した。


このように日本企業の海外投資が増えているのは「円高」のためだ。07年6月に1ドル=123円水準だった日本円は昨年末、75円台ま値上がりした。日本企業は円高を、内需不振による低成長基調を打開できる絶好の機会と見なし、新市場と新事業を探して海外に出ている。余裕資金の投資ではなく、生存のため投資が行われている。

日本円の動きは韓国に直接的な影響を及ぼす。米国景気が現在のように回復し続ければ、円安の流れは避けられない。日本企業と競争する韓国の輸出企業がこの数年間享受してきた反射利益は減るしかない。実際、この数週間に韓国市場で現代(ヒョンデ)車など自動車関連株が値下がりしたのがその証拠だ。

中長期的に見ると、日本円の為替レートがカギとなる。最近は円安が進んでいるが、現在のレートなら日本企業の海外進出は‘生き残り’のために続くしかない。1980年代から積み重ねた豊富な海外投資・進出経験を生かして、日本企業は海外進出に成功する可能性が高い。世界市場で競争する韓国企業には危機だ。

金融危機後、世界市場が再編されている。中国はもちろん日本企業までが市場影響力を強めている。これらの国より内需市場も狭く、輸出依存度が高い韓国企業は、何をしなければならないのか。今は10年、20年後の韓国企業の競争力が決まる重要な時期だ。

ハン・ホンスKIARA株式部門最高投資責任者(CIO)



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