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韓国政府、国連で中国を狙って脱北者送還問題を公式提起

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国政府が27日、国連の舞台で脱北者問題を公式的に提起した。これを受け、脱北者問題は韓中問題から国際問題に拡大した。

金奉炫(キム・ボンヒョン)外交通商部多者外交調整官はこの日午後(現地時間)、スイス・ジュネーブで開催された第19回国連人権理事会高官級会議の基調演説で、「脱北者が過酷な状況に置かれないように、すべての関連国が強制送還禁止原則を遵守しなければならない」と主張した。

脱北者を検挙して強制送還している中国政府を狙った発言だが、名指しはしなかった。これに関し韓国政府当局者は「誰が聞いても中国が対象というのは明らかであるため」とし「脱北者問題は中国政府が受け入れてこそ解決される問題であり、圧力一辺倒ではしないということ」と説明した。


韓国政府が言及した「すべての関連国」は6、7カ国にのぼる。中国、ロシア、タイ、ラオス、ベトナムなど東南アジア諸国だ。1990年代半ばに脱北ラッシュが始まって以来構築された「韓国行きルート」に含まれる国だ。「関連国」のうち、命が危険なほど弾圧と拷問を受けるのが明らかであるにもかかわらず、強制送還をする国は中国しかない。また中国のように脱北者を「違法越境者」と規定する国もない。

同じ周辺強大国のロシアは中国と違う。魏聖洛(ウィ・ソンラク)駐ロシア大使は27日、「歴史的に遡れば脱北者問題はロシアで先に出てきた」とし「しかし韓ロ間には人道主義を土台につくり出した公式が作動している」と述べた。

在外公館長会議のために一時帰国した魏聖洛大使はこの日の記者懇談会で、「93、94年にシベリア伐木労務者としてロシアに滞留した北朝鮮勤労者が韓国行きを希望し、韓ロ政府間で脱北者懸案が台頭した」とし「国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)ロシア事務所が大きな役割を果たし、脱北者がソウルに来る通路を両国が構築した」と説明した。ロシアで韓国行きを求めた脱北者が強制送還の心配や人権じゅうりんなしに韓国入りしたということだ。

魏大使は「00年1月に中国を経由してロシアに入った脱北者7人が中国にまた送られた後、北朝鮮に送還されるということもあったが、今は人道主義という大きな原則に基づいてよく対処している」と話した。

この日の国連人権理事会で、金奉炫調整官は「人間の基本権利に属する自由と生存を求めてきた多くの脱北者が、生命が脅かされるほどの迫害が待っているところに強制送還される危険に直面している」とし「脱北者は政治的考慮の問題ではなく人道的考慮の問題だ」という点を強調した。

韓国政府は会議で、日本の軍隊慰安婦問題も取り上げた。金調整官は「第2次世界大戦当時にあった組織的な強姦と性的奴隷問題は人道主義に反する罪」とし「犠牲者のための実効的な救済措置および賠償、加害者に対する法の審判」を促した。同じく「日本」を名指ししなかった。

◇脱北者強制送還反対署名17万人=ソウル孝子洞(ヒョジャドン)中国大使館の前で14日前から開かれている午後2時集会にはこの日、市民およそ400人が参加した。また対北朝鮮人権団体「私の友を救ってください」が推進する脱北者送還反対オンライン署名運動(www.savemyfriend.org)にはこの日まで約17万人が参加した。団体代表のキム・ジユさん(26)は「100万人の署名を受け、中国の胡錦濤国家主席、クリントン米国務長官に連名簿を送る計画」と述べた。



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