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金正恩に“最高司令官”の呼称…権力継承に速度

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
朝鮮労働党機関紙の労働新聞が25日、金正恩(キム・ジョンウン)に対し、「21世紀の太陽」という表現を使った。朝鮮中央通信は前日に金正恩を「もう1人の慈愛深い親、金正恩同志は父上だ」ともした。北朝鮮で「太陽」「親」という修飾語がつく人物は金日成(キム・イルソン)と金正日(キム・ジョンイル)だけだ。金正恩の地位が祖父・父の隊列に上ったことを示すものだ。金正日死去後、金正恩に対する呼称の格上げが一瀉千里で行われている姿だ。

北朝鮮メディアはすでに彼を最高司令官と呼んでいる。このために金正恩の公式的な権力継承行事が近い将来行われるものと専門家らは観測している。ただ現在葬儀手続きが進行中で、北朝鮮が大々的に準備してきた来年4月15日の金日成生誕100年記念行事という政治日程が速度調節のカギだ。

金正恩が上がる最高指導者の職責は、党総秘書と党中央軍事委員長、最高司令官、国防委員長などだ。軍部掌握のために元帥のような軍事称号も必須だ。一部で集団指導体制の可能性も提起されているが、唯一支配体制という北朝鮮の特性を考慮すると、金正恩が党・政・軍の最高職責に上がると予想される。北朝鮮は憲法102条により国防委員長が最高司令官を兼職し、党規約22条で党総秘書が党中央軍事委員長を兼ねるように定められており、最高人民会議と党全員会議も開かれる見通しだ。


権力継承手続きは金正日の時と類似するものとみられる。金正日は1974年に後継者に推挙された後、最高司令官・国防委員長・党総秘書・党中央軍事委員長などすべての職責に推挙された。仁済(インジェ)大学のチン・ヒグァン教授は、「北朝鮮の指導者が神とされるのは、一般の人々との競争がありえないという論理のため」と話した。

だが、金正恩は後継者決定の過程や権力継承環境で胎生的な限界を持っている。20年にわたった後継授業と権力を行使した父とは違い、金正恩は2008年の金正日の脳卒中以後急造された後継コースを踏んだ。「金正恩大将同志」として北朝鮮住民たちに注入された指導者だ。何より金日成死去当時に金正日が国家主席と党総秘書を除いたすべての職責を継承され実質的な指導者の役割をしていたのと違い、金正恩はいまからスタートだ。統一研究院のチョン・ヒョンジュン専任研究委員は、「北朝鮮はまだ死去した金日成が統治している社会だ。金正恩は近い将来に国家最高指導者の職責を継承するだろうが、相当期間は金日成と金正日を前面に出した遺訓統治をするものとみられる」と話した。



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