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白頭血統の金正恩、生母・高英姫がアキレス腱

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

金正男、金正哲、金平日(写真左から)

北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)死去後、金正恩(キム・ジョンウン)が北朝鮮の党・政・軍権力を容易に掌握するという点に対し、大きな異見はなさそうだ。北朝鮮の特性上、金正恩体制に挑戦する勢力の浮上は難しく、北朝鮮の政治エリートは金正恩と同じ船に乗った運命共同体であるだけに、乱れることなく団結するということだ。

しかし今後の権力安定化過程で金正恩の国政経験不足が表れたり、新しい権力と資源分配過程で政治エリート間で亀裂が生じれば、金正恩体制が揺れる可能性も排除できない。この場合、金正恩のアキレス腱は「血」だ。血統と兄弟の変数が体制不安の原因になり得るということだ。

匿名を求めた国策研究所の研究員は「権力基盤が揺れる状況になれば、金正恩の嫡統性問題と、いわゆる‘小枝’といわれる兄弟の問題が路線闘争の軸になる可能性がある」と述べた。


北朝鮮は金正恩を後継者としながら‘白頭血統’を強調した。「白頭山抗日革命家」である金日成(キム・イルソン)と金正淑(キム・ジョンスク)の嫡子の金正日を引き継ぐ「革命偉業継承者」という論理だ。

しかし金正恩は金正日と在日出身の3番目の夫人・高英姫(コ・ヨンヒ、04年死去)の間に生まれた。金正恩の胎生的な限界がここから生じる。結局、金正日が作っておいた後継者の「白頭血統」条件が、嫡統に対する論難の火種になり得るということだ。

2001年に偽造パスポートで日本に入国しようとして摘発されるまで後継者に挙がっていた異母兄・金正男(キム・ジョンナム、40)をはじめ、姉のソルソン(37)と同母兄の金正哲(キム・ジョンチョル、30)ら兄弟姉妹は金正恩にとって不都合な存在だ。兄弟姉妹が軍部をはじめとする権力エリートの離合集散のテコになる可能性があるからだ。

この研究員は「北朝鮮宣伝活動家が金正恩の‘白頭血統’象徴操作をしているはず」とし「金正日が1982年から革命偉業継承者のイメージのため、出生地を白頭山密林の野営地に操作したのと同じ」と述べた。

金正日の生前と死後の状況で金正恩の力は雲泥の差という点で、兄弟を中心にした挑戦はほとんど不可能という分析も少なくない。対北朝鮮消息筋は「マカオに留まりながら金正日から小遣いを受けて自由に暮らしてきた正男が生命の脅威を感じるだろう」とし「28日に予定された父の金正日の葬儀に出るかどうかは依然として不透明」と観測した。

外交消息筋は「後継競争から押し出された後、23年間も海外で‘流配生活’をしている金正日の異母弟の金平日(キム・ピョンイル)駐ポーランド大使のように、すべての兄弟が隠忍自重するだろう」と分析した。金平日は19日から駐ポーランド大使館に金正日の葬儀室を設けて弔問を受けている。



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