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【社説】周辺4強介入の可能性を警戒する

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の急逝で韓半島情勢が急流に乗る見通しだ。韓半島だけでなく北東アジア情勢にも大きな波紋が予想される。周辺4強をはじめとする国際社会が事態の展開に神経を尖らせている。米・日・中・ロなど周辺国は韓国と協調し、韓半島情勢を安定させることを最優先課題としなければならない。突然の権力空白による北朝鮮情勢の不確実性が、韓半島の平和と安定を脅かすことがあってはならない。

金総書記の死去は北朝鮮体制の重大な分岐点だ。金正恩(キム・ジョンウン)後継体制への転換が順調に形成されるかは、現在ではまだ予断できない。権力闘争の可能性も排除できない。内部結束のための意図的な挑発や偶発的な挑発の可能性も提起されている。内部の混乱が深刻な経済難と重なり、北朝鮮体制が急速に瓦解するシナリオも可能だ。事態を注視しながら、すべての可能性に備えるしかない。周辺国は韓国政府と協力し、北朝鮮情勢の変化に機敏に対応できるように、万全の対応体制を整えなければならないだろう。

何よりも米国と中国の役割が重要だ。米国としては、金総書記の死去を‘虫歯’を抜く機会として活用したいという誘惑に苦しむかもしれない。しかも米国は大統領選挙を来年に控えている。再選を狙っているオバマ大統領としては、金総書記の死去は新たな外交的変数に違いない。しかし状況判断を誤ったり状況管理に失敗した場合は、政治的に致命的な負担となり得る。韓米同盟を基礎に韓国政府と緊密に協力し、賢明かつ慎重に対処する必要があるだろう。


中国は北朝鮮に実質的な影響力を行使できる唯一の国だ。性急な期待や希望的な思考で事態を悪化させることがないよう自制力を発揮することを望む。個別的な利害や偏見を排除し、国際法と国際規範に基づいた沈着かつ成熟した対応を求める。もし金総書記の死去を影響力拡大の機会と見なして下手に介入すれば、逆風を受けることになるだろう。誰よりも韓半島の7500万人の住民が容認しないはずだ。私たちは韓民族の意を逆らって、一方的に韓半島の問題を導こうとする一切の発想や試みを断固排撃する。韓半島問題の当事者は韓国と北朝鮮だ。

金総書記は北朝鮮の核問題が解決されない状態で死去した。食糧支援とウラン濃縮プログラム(UEP)稼働中断を対等交換する方式の新しい合意をめぐり、米朝間の北京接触が予定されている状況だった。当分は接触を再開するのは難しそうだが、対話のモメンタムはずっと生かす必要がある。1994年の金日成(キム・イルソン)主席死去当時にも、米朝は会談を継続し、結局、ジュネーブ基本合意を引き出した前例がある。金総書記の死去を北朝鮮核問題の解決と北朝鮮を開放・改革に導く機会になるように、国際社会は韓国と知恵を集めなければならない。韓国と周辺4強がどのように動くかによって、金総書記の死去は韓半島問題の解決、北東アジアの平和と安定の機会にもなり得るし、新しい試練の始まりにもなり得る。



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