日帝時代に日本に奪われた朝鮮王室儀軌など図書1200冊が6日、100年ぶりに戻った。仁川(インチョン)空港貨物ターミナルで開かれた歓迎儀典行事で図書を運んでいる。6月に発効した韓日図書協定に基づいて返還された図書は日本宮内庁が所蔵していたもので、10月に野田佳彦首相が訪韓した際に戻った5冊を除いた147種・1200冊。
3-5月に5年単位のレンタル更新形式で戻ったフランスの外奎章閣図書とは違い、‘引き渡し’形式で返還された。図書が空港に到着し、韓日両国が引き渡しを確認した直後、所有権は韓国政府に移った。外奎章閣図書所有権は今もフランス政府が持つ。
10月に野田佳彦首相が訪韓して先に引き渡された『大礼儀軌』など3種・5冊を含めば、帰還図書は計150種・1205冊で、うち朝鮮王室の儀礼を文と絵で記録した儀軌が81種・167冊。ほとんど1922年に朝鮮総督府が寄贈する形で搬出されたものだ。また伊藤博文が1906-9年に「韓日関係上の調査資料として使う目的」で搬出した図書が77種・1028冊にのぼる。伊藤博文の搬出図書のうち韓国歴代文物と制度を整理した百科事典『増補文献備考』など5種・107冊は韓国国内にない唯一の本と推定される。
文化財庁は朝鮮王室図書が100年ぶりに帰還したことを知らせる「告由祭」を13日午前11時、ソウル宗廟正殿で行う。27日から来年2月5日までソウル景福宮(キョンボククン)国立故宮博物館で「帰還図書特別展」も開く。江原道(カンウォンド)の五台山(オデサン)史庫と月精寺で国民歓迎行事を開催することも検討中だ。
一方、朝鮮王室儀軌還収委員会(事務総長へムン僧侶)は「担保のようになっていた朝鮮の王室文書が、日本の植民統治に対する謝罪の意味が込められて戻る」とし「戻った儀軌の国宝指定を求める」と明らかにした。韓国国内にある朝鮮王室儀軌類3430冊は2007年6月に世界記録文化遺産に登載された。しかし国宝・宝物などの国家指定文化財ではない。
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