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【時論】米国も「失われた10年」なのか(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
最近米ウォール街では「失われた10年(lost decade)」という言葉がよく聞かれる。この言葉は1990年代の日本の株式・不動産価格暴落で始まった複合不況を意味する。米国の場合、2008年の過剰流動性供給による資産価格のバブルがはじける渦中で触発されたという点と景気後退を防ぐためにゼロ金利で大規模流動性を供給する政策を使っているという点が日本と似ている。日本はこうした政策に押され90年代初期に成長率が3.15%まで回復したがまた0%台に沈み物価もデフレ基調を20年近く抜け出せずにいる。

米国もこうした日本の前轍を踏み始めたのか。まず90年代の日本と2008年以後の米国の景気低迷の原因を見よう。日本の景気低迷の原因として「過剰流動性によるバブル経済の崩壊」が挙げられるが、これは表層的な分析だ。その裏には85年のプラザ合意後に国際社会で半強制的に要求された円高が重要な要因となっている。日本は輸出依存度が最近15%まで下落したが主要輸出品目がすべて産業関連効果の大きい自動車・電子・重化学工業製品で構成されており、輸出が低迷すれば経済全体が打撃を受ける構造になっている。プラザ合意以前に1ドル=250円を超えていた円相場は88年初めに120円まで下落し、翌年に不動産バブルまではじけると日本の輸出企業は一斉に縮小経営に転じた。国民はいつ解雇されるかも知れない不安にとらわれ貯蓄に没頭し、企業投資と消費が同時に減り景気低迷が始まった。日本企業はその後続いた円高トレンドを生産基地海外移転と非正規職採用という消極的方法で対処した結果、雇用不安問題が現在まで続いている。

【時論】米国も「失われた10年」なのか(2)

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