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NLL防衛に駆逐艦を投入したわけ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
先月10日午後、延坪島近海を機動中だった駆逐艦「楊万春(ヤン・マンチュン)」は緊急事態に陥った。艦艇は緊急にジグザグ航路で速力を出した。将校と兵士は戦闘準備をした。北朝鮮の海岸砲発射にともなう回避機動だった。最終的には北朝鮮の海岸砲が駆逐艦を直接狙っていないことが判明したが、当時は緊急回避機動をしなければならなかった。

満載トン数3885トンの駆逐艦「楊万春」は純国産技術で作った韓国型駆逐艦事業(KD-1)3号で第2艦隊の旗艦(大型指指揮艦)、通常は北朝鮮のケモリ半島付近のミサイル基地の地対艦ミサイル射程距離の徳積島(トクジョクト)以上には上がらない。延坪島・ペクリョン島のような北方限界線(NLL)海域の作戦ははるかに小さい2300トンの「蔚山(ウルサン)」級、1200トンの「浦項(ポハン)」級の艦艇が担当する。哨戒艦「天安(チョンアン)」も浦項級だった。ところがなぜこの日は「楊万春」が延坪島付近で回避機動をしたのだろうか。

海軍関係者は、「哨戒艦事件で西海(ソヘ、黄海)沿岸防衛の主戦力となる30余隻の護衛艦と哨戒艦が北朝鮮潜水艇の攻撃に弱いという事実がわかりNLL海域への投入を最小化させたので楊万春が投入されたもの」と話した。


海軍は哨戒艦事件の後、対艦・対空・対潜能力とソナー性能が強力な第2艦隊旗艦のKD-1級「楊万春」を西海NLL作戦の主力として投じ、これを第3艦隊の旗艦「乙支文徳(ウルチムンドク)」が補助するようにした。「乙支文徳」もKD-1級だ。哨戒艦事件前には蔚山級・浦項級艦艇がNLL警備作戦に投じられたが、いまは2隻のKD-1級に主に頼っている。

ある海軍将校は、「こうした状況は哨戒艦事件後いくつかの改善措置が議論されたが、時間がかかりまだ実現されていないため」と話した。しかし他の関係者は「率直に言えば海軍が哨戒艦・護衛艦の性能改良を怠ってきたため」と指摘した。

蔚山・浦項級哨戒艦・護衛艦は1980~90年初めまで30余隻が集中的に建造され、技術と装備は70年代の旧式だ。20年ほど使用した後の2000年代初期から性能改良をしなければならなかった。しかし海軍はKDX-1・2・3シリーズ駆逐艦と潜水艦など新型艦艇の建造に集中し旧式艦艇の性能改良は怠った。海軍関係者は、「ここには『設備の劣る北朝鮮の海軍戦力には既存の哨戒艦・護衛艦程度で充分だ』という判断も作用した」と話した。



NLL防衛に駆逐艦を投入したわけ(2)

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