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【コラム】北方大陸の“ニューグレートゲーム”(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「雷のように響く馬の蹄の音を聞く前に、においがするという。 しかしにおいがすればもう遅い。 数秒後には致命的な矢が激流のように降り注ぎ、日を覆って昼が夜になる。 続いて彼らが押し入ってくる。 虐殺、強姦、略奪、そして放火。 あたかも溶岩のように前にあるものすべてを破壊してしまう。 その後には煙が上がる都市と白い骨しか残らない」(ピーター・ホップカーク、『ザ・グレート・ゲーム』で)

13世紀にユーラシアを制覇したモンゴル軍に対して感じたロシア人の恐怖をこれほどリアルに描写した文章を私は見たことがない。 英国の作家兼ジャーナリストのホップカーク(80)は「モンゴルの侵略はロシアの精神に長く消えない傷を残した」という。 その傷は外国人、特に東洋人に対する嫌悪と好戦的な外交政策、圧制を禁欲的に受け入れる態度として表れたというのが彼の説明だ。

「最終兵器 弓」という韓国映画が驚くほどのペースで興行記録を更新している。 公開2週間で累積観客300万人を超えた。 清を建てたヌルハチの息子ホンタイジが率いる女真族(満洲族)騎馬部隊が朝鮮をじゅうりんする場面で出てくるホップカークの名文が思い浮かんだ。 モンゴル族に対するロシア人の恐怖は、女真族に対する朝鮮人の恐怖と大きく変わらない。 韓半島から見ると北方、ロシアから見ると東方の広い大陸は恐怖の震源地だった。 恐怖の地が機会の地に変わるには数百年の歳月がかかった。


北方大陸を南北(韓国・北朝鮮)の首脳が同時に訪問中だ。 李明博(イ・ミョンバク)大統領はモンゴルとウズベキスタン、カザフスタンの3カ国を歴訪中で、北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記はロシア極東地域を汽車で旅行している。 時期だけでなく、大きく見て地域も重なる。 ちょうど同じ時期に南北首脳が北方外交に動いているのだ。



【コラム】北方大陸の“ニューグレートゲーム”(2)

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