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ソウル市長が大統領選不出馬宣言…“呉世勲政局”へ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「2012年大統領選挙には出馬しないとはっきりとお伝えします」。

呉世勲(オ・セフン)ソウル市長(写真)の12日の記者会見はすぐに核心へと向かった。呉市長は「福祉ポピュリズムに誰かが制約を加えなければいけない」と強調した。‘呉世勲がつくった呉世勲政局’の始まりだ。呉市長は「不眠と苦痛の夜だった。昨夜はほとんど眠れなかった。一人で決めた」と述べた。

呉市長の大統領選挙不出馬宣言は、「住民投票は呉市長が保守のアイコンになろうという政治ショー」という野党の攻勢に対する回答だ。呉市長のこの日の宣言は、投票支持党論を決めながらもあいまいな態度を見せたハンナラ党に対し、いま行動に出るべきだという圧力として作用している。


記者会見では大統領選挙不出馬の背景に対する質問が続いた。

--なぜ不出馬を宣言したのか。

「来年の大統領選挙について苦心しなかったわけではない。しかし私の去就問題が投票の意味を傷つけ、私の真の心を歪曲しているからだ」

--ハンナラ党もポピュリズムに頼っている。

「いかなる政治勢力であれ票の前では揺れる。政治利害関係をもとにして判断してしまう。民主党だけでなくハンナラ党も悩まなければならない部分だ」

不出馬宣言はハンナラ党の親朴槿恵(パク・クネ)系に手を差し出したことを意味する。呉市長の側近は「親朴系では潜在的なライバルに対する不安感があったはずだが、いま態度の変化を期待する」と述べた。しかし朴槿恵元ハンナラ党代表を動かせるかどうかは疑問だ。ある親朴系議員は「朴元代表が自ら立ち上がって投票を促す可能性はほとんどないとみている」と述べた。

民主党は‘無視戦略’に出ている。イ・ヨンソプ民主党報道官は「投票率が基準に届かず政治的な致命傷を受ける可能性が大きく、あらゆる瀬戸際戦術でソウル市民を脅している」と述べた。

呉市長が目標を達成できるかどうかは不透明だ。投票の結果が効力を持つための最小投票率は33.3%(約279万人)。昨年のソウル市長選当時は442万6000人が投票場に行き、208万人が呉市長に投票した。

呉市長側はこのため次の段階を考えている。呉市長は11日夜、中央日報の記者に会い、「12日の会見が最後ではない」と述べた。次のカードは市長職の連係だ。このカードはハンナラ党を揺さぶることができる。来年の総選挙を呉世勲市長なしで行うのは厳しいからだ。

ソウル24区(1区は空席)のうち19区の区庁長を野党が掌握している。呉市長が市長職を辞任した瞬間、ハンナラ党国会議員や潜在候補者は落選の恐怖に陥ることになる。

--なぜ市長職をかけないのか。

「最後まで悩んだのがその部分だ。まず私を選択してくれたソウル有権者を裏切ることはできない。2つ目は党との協議だ。国会議員と地方区委員長は市長職の連係を望んでいない」。

この言葉は事実上「私を助けろ」というメッセージだ。住民投票まではあと11日だ。



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