プロサッカーの八百長事件に対する検察捜査が別の試合にまで拡大している。検察はこれまでカップ大会の「ラッシュアンドキャッシュカップ２０１１」の八百長に焦点を合わせたが、現在は捜査対象を正規リーグのＫリーグの試合にも増やしている。

合法的な「スポーツＴＯＴＯ」の場合、２試合以上で勝ち・負け・引き分けを当てることでベッティングが可能なことから、検察が確認中の試合は最低２試合以上だとされる。ブローカーと選手をつなぐ役割をした疑惑があるチョン・ジョングァン選手（ソウルユナイテッド）の自殺などで八百長の実体究明が困難になり検察が別の試合に捜査を拡大するとみられる。

昌原（チャンウォン）地検のクァク・キュホン検事補は１日、「八百長疑惑がある大田（テジョン）シチズンと光州（クァンジュ）ＦＣの２チームの２試合のほかに他の試合でも八百長の可能性があり確認中だ。現在は初期段階だ」と話した。また、「（捜査対象を）ラッシュアンドキャッシュカップに限定しないでいる」と付け加えた。


検察はこれまで先月６日に開かれた「ラッシュアンドキャッシュカップ２０１１」の大田－浦項（ポハン）、釜山（プサン）－光州（クァンジュ）の２試合の八百長の有無を集中捜査してきた。この過程で大田シチズンと光州ＦＣの選手がブローカー２人（拘束）から２億２０００万ウォン（約１６５０万円）を受け取り他の選手と分け合った容疑などを明らかにした。また、八百長を主導した首謀者と資金提供者の存在を確認して追跡している。検察は２人の選手の買収に動員された２億２０００万ウォンの出処を捜査しながら首謀者と資金提供者の他の資金の流れも把握したという。

検察はこれら八百長勢力が別の試合にも巨額をばらまいて操作したとみている。検察は光州ＦＣの選手が出場し敗北した３月１６日の光州－江原（カンウォン）（０－５）、４月２０日の光州－全南（チョンナム）（０－２）の試合などの動画を分析するなど証拠収集に注力している。

一方、軍検察は１日、金を受け取り自身が出場した試合の勝負を操作した容疑（国民体育振興法違反）で前サッカー国家代表キム・ドンヒョン（尚州尚武・兵長）選手を拘束した。キム選手は八百長に加担して５０００万ウォン余りを受け取った容疑と、ブローカーと選手たちをつなぐのに介入した容疑で調査を受けてきた。キム選手は９月２１日に転役予定だった。有罪が確定すれば拘束期間は軍服務期間から除外されて転役日も延ばされる。