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【社説】韓国史教科書、成就の歴史に照明を

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
歴史教育の正常化は先延ばしできない時代的課題だ。先週、李周浩(イ・ジュホ)教育科学技術部長官、李泰鎮(イ・テジン)国史編纂委員会委員長、イ・ベヨン歴史教育課程開発推進委員会委員長が「歴史教育強化案」を出して、来年から韓国史を高校必修課目とすると発表したのは、その出発点にあたる。多数の国民の支持の中で必修課目に指定されただけに、今後の運営過程で進行を誤ったり試行錯誤があってはならない。まずは私たちの子どもに誇らしい「大韓民国史」を深く教える教科書をつくる仕事が最優先課題だ。

政府もすでに新しい教科書制作作業を始めた。2月に発足した歴史教育課程開発推進委が教科書の執筆と検定に関する基本的な指針をまとめているところだ。6月には国史教科書検定権限の移管を受けた国史編纂委員会が教育課程改善ガイドラインを作成して歴史教育課程開発推進委に報告し、また国史編纂委にフィードバックされる過程を経て執筆・検定基準が最終確定するという。韓国史専門家や一線の教師はもちろん、社会各界の意見も幅広く聞いて、教育現場に有益な教科書が出てくるよう努めることをを望む。

その間、国史教科書で問題になったのは特定史観に偏った記述だった。左偏向的な内容や一方的に北朝鮮の肩を持つ内容が社会的に大きな波紋を呼んだ。理念偏向的な見解を教育用図書に注入した執筆者も問題であり、これを正せなかった教育当局の責任も大きい。08年に金星(クムソン)出版社教科書波紋を経験した後に用意された新しい執筆ガイドラインに基づいて制作された今年の高校韓国史教科書6冊も、大韓航空機爆破事件(87年)を全く扱っていないなど偏向性をめぐる是非はまだ続いている。


新しい韓国史教科書は大韓民国の昨日と今日、挫折から成功にいたった歴史を肯定的に記述するのが望ましい。特に私たちの現代史の輝かしい成就を歪んだ目で低評価する自虐史観から抜け出す必要がある。具体的には憲法全文にも明示された「自由民主的基本秩序」に基づいて、自由民主体制での建国過程、逆境で綴られた産業化と民主化過程を全体的に扱えばよいだろう。北朝鮮に関しても、同じ民族として統一の正当性とともに、人権弾圧、世襲体制、大小の対南挑発も教えてこそバランスが取れる。全体的に世界最貧国の中から唯一、先進圏の国に成長した大韓民国に対する誇りが土台となる教科書でなければならないだろう。

いま準備中の高校韓国史教科書は2013年から使用される。したがって一部の内容が問題になっている現行教科書については、政府が随時、修正要求手続きを踏んで正す必要がある。今後、韓国史と違った社会探求科目の間の公平性問題をどう扱うか、大学入試に韓国史成績をどんな形で反映するかなど、必修科目化に伴う後続措置も課題だ。国史必須化という最初のボタンを掛けただけに、中身のある運営が後に続くことを望む。



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