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【時論】バランスが取れた新しい歴史教科書を作ろう(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
また新しい教科書は「民衆主義史観」の枠からも抜け出すべきだ。国民の中には民衆もいてエリートもいるので、すべてを含めてこそ「バランスが取れた」記述になる。このためにはまず、東学の歴史が多くのページにわたって記述されているのに対し、エリートである開化派の活動については否定的な立場で少ない分量で扱われている慣行を改めることから始めなければならない。それは国民を構成しているすべての個人の自由と基本権を最高の価値と考える世界普遍的イデオロギーの自由主義を土台とした「自由主義史観」の受け入れを意味する。

今まで民族・民衆・統一という名分を打ち出した「民族主義史観」と「民衆主義史観」はその主張が抽象的という批判にもかかわらず、大韓民国内部の問題点を洗い出すという機能を遂行した。しかしもうそれは、より現実主義的な「国民主義史観」と「自由主義史観」に主流の席を譲り、その役割に合った適切な位置を見いだす時になった。こうした変身は信念の変化からくるというよりも、「ありのままに」記述するという歴史学者の本来の任務を忠実に果たそうとする学者的姿勢の再確認からくるものであろう。

現行の韓国史教科書の場合、執筆過程に理念的偏向論争の対象になっている全教組所属の教師が多数参加したという報道を見る。この問題も学者的・学問的なレベルで解決策を見いださなければならない。教科書の執筆には何よりも専門性が要求されるため、原則的に執筆陣は大学の教授や研究機関の専門家で構成したほうがよい。


しかし教育現場の経験が必要となるため、その場合は教師を諮問・検討・検定委員として参加させなければならないだろう。

イ・ジュヨン建国大名誉教授



【時論】バランスが取れた新しい歴史教科書を作ろう(1)

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