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【時論】バランスが取れた新しい歴史教科書を作ろう(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
教育科学技術部が来年からの実施を決めた高校での韓国史必修方針は、年初めから中央日報が繰り広げてきたキャンペーンが決定的に寄与した。これを契機に教育課程開発推進委員会(委員長イ・ベヨン)・国史編纂委員会(委員長イ・テジン)をはじめ、執筆教授と教師がよりバランスが取れた新しい教科書を制作することを望む。

現行の韓国史教科書と過去の韓国近・現代史教科書が「偏向」と「歪曲」と批判されることになった最も大きな原因は「民族主義史観」と「民衆主義史観」に基づいていると判断されたからだ。過去に重要だった民族主義理念は、いま韓半島で韓国語を使いながら暮らす7000万人の韓国人の実存を説明する道具としてはもう適さなくなった。その韓国人を南側の大韓民国は「韓民族」と呼んでいるのに対し、北側の朝鮮民主主義人民共和国は「太陽民族」「金日成(キム・イルソン)民族」と違う呼び方をすることで、統一は言うまでもなく疎通も難しくなった。こうした現実の中で、理解の道具は民族でなく国民になるしかない。その点で、二つの国の歴史を同じ単元の中にまとめて叙述してきた慣行は誤りだ。したがって朝鮮民主主義人民共和国の歴史は切り離し、付録や別途の単元で扱う必要がある。

これから編纂される韓国史教科書の土台は大韓民国の国民主義と国家主義を表現する「国民主義史観」になるしかない。近・現代史の中心になる内容は、1948年に大韓民国の建国を起点として国をつくって守るために献身した「建国勢力」と「護国勢力」、そしてその国を発展させるために献身した「建設勢力」または「近代化勢力」に関する話にならなければならない。特にその勢力の形成の根は主に植民地時代の教育と経験にあるため、当時国内に暮らしたエリートの人生も海外の独立活動家と同じように記述される必要がある。

【時論】バランスが取れた新しい歴史教科書を作ろう(2)

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