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李大統領の「報恩人事」が外交災難を招いた

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
中国上海駐在韓国総領事館に所属する領事らと中国人女性の鄧新明(33)のスキャンダルは、李明博(イ・ミョンバク)政権の‘報恩人事’がもたらした外交災難という指摘が出ている。 領事が現地女性と不適切な関係を持った後、ビザ(査証)を不正発給し、政府および公館に関する情報を流出させたのは、外交経験がない人物に公館を任せたため、ということだ。

中国通の具相燦(ク・サンチャン)ハンナラ党議員は9日、国会外交通商委の会議で、「外交官出身は外交的慣例を重要視するが、政治家は単刀で問題を解決しようとし、外交的な観点で解決すべき問題を政治的な視点で見る傾向がある」と述べた。 自由先進党の朴宣映(パク・ソンヨン)議員は「ハンナラ党に所属する人たちに(公館長職を与える)報恩人事をしたため、こうした問題が発生した」と指摘した。 延世大のチェ・ジョンゴン教授(政治外交学)は「海外公館長を外交官出身に制限することはないが、外交的力量を備えた人を起用すべき」と述べた。

金正基(キム・ジョンギ)総領事は07年の大統領選挙当時、李明博ハンナラ党大統領候補のソウル選挙対策委組織本部長、国際委員長を務めた。 李明博政権が発足した08年の6月、上海総領事に任命された。 当時、外交部の一部では「側近への恩返し」という批判があったが、金正基領事が李大統領の直系と知られていたため、外交部も問題視しなかった。 金総領事は上海へ行った後、国家情報院(国情院)所属の副総領事Jと摩擦が生じるなど、リーダーシップを十分に発揮できなかったと、外交部のある関係者は主張した。 管理責任者である金総領事の力量不足が問題だったということだ。


金総領事は、公館に派遣された領事が数年間にわたり鄧新明の罠にかかり、ビザ発給に関する違法行為を続け、不倫問題が出ている状況でも、これを収拾、統制できなかった。 これを見ていた上海同胞社会から非難が出ても事態をきちんと把握できず、鄧新明の力に頼って外交活動と請願を解決しようとした、というのが外交関係者の話だ。

08年初め、政府は金総領事とともに大統領選挙当時に李明博候補を支援した人たちを次々と海外公館長にした。 キャンプ選挙対策委秘書出身で米国市民権者のイ・ウンギル氏はアトランタ総領事に内定したが、現地同胞から反発を受けて辞退した。



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