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【コラム】北朝鮮の3代世襲と中国の態度(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
すでに金正日は明日にでも金正恩に権力を委譲できるように制度的な手続きと金正恩死守親衛部隊を構築した。 昨年、張成沢(チャン・ソンテク)の国防委副委員長昇進と金敬姫(キム・キョンヒ)の政治局委員任命は縁戚体制確立の白眉であり、金氏王朝を守れという特命だ。 若い李英鎬(リ・ヨンホ)を党中央軍事委副委員長と政治局常務委員に起用し、金正恩死守の肉弾的総責も指定した。 さらに北朝鮮は昨年9月、第3次党代表者会議で労働党規約を改正、党総秘書が党中央軍事委員会委員長を兼任し、5年に1度開催することになっている党大会も6カ月前に招集すればいつでも開催できるよう改正した。 これらはすべて金正日の健康と死に対応した制度的な整備だ。 金正日の命令が下されれば、すぐにも権力が金正恩に継承されるようにした措置だ。

また北朝鮮は住民統制が最も強力な集団であり、金正日政権に組織的に対抗する勢力も生まれにくい。 軍部をはじめとする権力既得権層の金氏王朝に対する忠誠競争が激しく、相互監視体制が堅固であるため、政変の発生も容易でない。 さらに中国も北朝鮮の3代世襲に対して「内政不干渉」原則を前面に出し、不可避の支持を表明している。 こうした点が金正恩体制の実現可能性を後押しする現実的な診断といっても支障はないだろう。

いまや北朝鮮の核保有が既定事実化されたように、北朝鮮の3代世襲も現実として受け止め、今後、金正恩体制の対南挑発および中朝関係の変化の兆しなどをよりいっそう注視することが重要な状況とみられる。


今日の世界はスマートパワーを追求する時代だ。 領土を囲い込む競争から富の創出のための競争に、軍事中心よりも非軍事的要素の重要性が増大している。 非国家主体から世界秩序の自発的受け入れを誘導するパワーが必要な時だ。 したがって同盟の概念も変化している。 軍事力を中心とする伝統的なハードパワーと、柔軟な政治、文化、外交力を重視するソフトパワーを同時に追求する同盟の時代が到来したのだ。 中国もこうした世界の潮流を十分に認識し、対北朝鮮政策を冷静に見直す必要があるだろう。

中国も知らないはずはない。天安(チョンアン)艦爆沈が北朝鮮の仕業であることを、延坪島(ヨンピョンド)砲撃が北朝鮮の反人道的戦争行為であることを。しかし中国は北朝鮮の天安艦爆沈を「行為者が不明な未解決事件」として、延坪島挑発を「南北相互砲撃戦」としてのみ解釈しながら国際会議で騒ぎ、攻撃を浴びている。 共産主義という同質の統治理念と日米同盟に対処するための緩衝地帯論にとらわれ、反人倫的な戦争挑発を目撃しても北朝鮮をかばわなければならない中国が見方によっては哀れに見える。 しかし北朝鮮が果たして中国の戦略上で有益な点ばかりなのか、韓米同盟が北朝鮮の挑発に対応しているのか、それとも中国をターゲットにしているのか、統一韓国が本当に中国にとって敵対勢力として作用するのかなどについて、慎重な自問してみることを望む。

今年は中国も北朝鮮の3代世襲は認めるものの、北朝鮮の挑発および軍事冒険主義の地域安保危害性を直視し、北朝鮮側に改革・開放はもちろん、対南軍事挑発の中止や核放棄などを断固たる声で促さなければならない。



北朝鮮の3代世襲と中国の態度(1)

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