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北朝鮮の金英春(キム・ヨンチュン)北朝鮮人民武力部長(写真左)がゲーツ米国防長官(写真右)に朝米高官級軍事会談を提案したが、米国が拒否したと、政府消息筋が18日明らかにした。韓国の国防長官に該当する北朝鮮人民武力部長が米国防長官に会談を提案するのは初めて。
消息筋は「北朝鮮が先月25日、朝米軍事会談を提案をしたと聞いた。議題は韓半島西海(ソヘ、黄海)上の北方限界線(NLL)をめぐる緊張緩和問題、韓半島非核化問題、北朝鮮内の米軍遺骨発掘問題の3件だった」と伝えた。
米国は15日、ゲーツ長官の名義で「北朝鮮側の提案は受け入れられない」という立場を通知したという。北朝鮮がいかなるチャンネルで米国に高官級軍事会談を提案したかは伝えられていない。外交消息筋は「朝米間のニューヨークチャンネルで会談を提案した可能性がある」と話した。
北朝鮮が朝米高官級軍事会談を提案した時点は、先月19日に米ワシントンで開催された米中首脳会談の6日後。金英春部長は先月20日、韓国の金寛鎮(キム・グァンジン)国防長官に通知文を送り、高官級軍事会談の開催を提案していた。米中首脳は当時の会談で「真摯な南北対話の必要性」に共感しながら、これを6カ国協議および朝米対話の必要条件とした。
外交消息筋は「米国は16日、スティーブンス駐韓米国大使が金寛鎮国防長官を招待しての昼食会で、北朝鮮側の対話提案および米国の拒否の立場を伝えたと聞いている」と伝えた。
米国の会談拒否の背景には、8、9日に板門店(パンムンジョム)で開かれた南北軍事実務会談が決裂したためでないかという分析が出ている。クローリー米国務次官補(広報担当)は会談決裂直後、「北朝鮮の立場では誠意を見せられる重要な機会だったが、これを失った。北朝鮮は天安(チョンアン)艦と延坪島(ヨンピョンド)事件の責任を取るべき」と述べた。
これに対し外交安保関係者は「単に南北軍事実務会談決裂のためではなく、米国の原則的な立場を見せた」とし「米国は、北朝鮮が南北関係を改善する具体的な措置を取り、韓半島の非核化に対する誠意を証明することを6カ国協議および朝米対話再開の基準としている」と話した。
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