トヨタ自動車の急発進事故に電子制御装置はいかなる関係もない、という米国政府の調査結果が出てきた。ラフード米運輸長官は8日(現地時間)の声明でこのように明らかにした。
ラフード長官は「この10カ月間、運輸省傘下の米高速道路交通安全局(NHTSA)と米航空宇宙局(NASA)の専門家が急発進事故の原因を調べた結果、電子制御装置ではいかなる問題点も見つからなかった」と述べた。また「トヨタ車の急発進事故原因は物理的なものかどうか分からないが、電子的なものではない」と説明した。
NASAのエンジニアらは急発進が発生した自動車9台を対象に詳細な調査を行った。28万個の電子制御装置ラインを一つひとつ点検した。さらに電子制御装置に電磁波を集中的にあてた後、誤作動を起こすかどうかも調べた。しかし電子制御装置に異常現象が見られなかった。
調査を行ったNASAエンジニアのマイケル・カーシー氏は「トヨタの電子制御装置は二重になっていて、一つが故障してももう一つが作動するように設計されている」とし「一つでも誤作動が起これば、車のコンピューターに痕跡が残ることになるが、これが見当たらなかった」と説明した。
NHTSAは、電子制御装置の異常による急発進事故が発生した例をさらに調べた結果、ほとんどが運転手のミスと確認された、と明らかにした。運転手がブレーキを踏むところ、誤って加速ペダルを踏んだということだ。
しかし昨年のトヨタ車リコールのもう一つの原因となった加速ペダルと運転席フロアマットの欠陥は問題があることが確認されたと、NHTSAは強調した。トヨタは09年末から昨年初めまで米国だけで800万台の車をリコールし、欠陥の申告が遅れたという理由で米当局に4880万ドルの課徴金を支払っている。
米当局の発表後、ニューヨーク株式市場でトヨタの株価は4%上昇した。昨年のリコール悪夢から抜け出すというウォール街の楽観的な見方も出ている。
しかし米国と日本の世論は異なる。日本では米自動車業界の「トヨタたたき」だったという陰謀説まで出ている。米ビッグ3が破産危機を迎えている間、トヨタが躍進し、これをけん制するための世論裁判だったということだ。これに対し、米消費者団体は政府の調査が不十分だとし、追加の調査を要求している。
一方、トヨタの2010年度の営業利益はホンダを下回る見込みだ。朝日新聞などによると、トヨタ自動車は8日の実績発表で2010年度の営業利益予想値を5500億円に上方修正した。これは09年度(1470億円)比3.7倍。しかしホンダの2010年度の営業利益は前年比70%増の6200億円と予想されている。
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NASAのエンジニアらは急発進が発生した自動車9台を対象に詳細な調査を行った。28万個の電子制御装置ラインを一つひとつ点検した。さらに電子制御装置に電磁波を集中的にあてた後、誤作動を起こすかどうかも調べた。しかし電子制御装置に異常現象が見られなかった。
調査を行ったNASAエンジニアのマイケル・カーシー氏は「トヨタの電子制御装置は二重になっていて、一つが故障してももう一つが作動するように設計されている」とし「一つでも誤作動が起これば、車のコンピューターに痕跡が残ることになるが、これが見当たらなかった」と説明した。
NHTSAは、電子制御装置の異常による急発進事故が発生した例をさらに調べた結果、ほとんどが運転手のミスと確認された、と明らかにした。運転手がブレーキを踏むところ、誤って加速ペダルを踏んだということだ。
しかし昨年のトヨタ車リコールのもう一つの原因となった加速ペダルと運転席フロアマットの欠陥は問題があることが確認されたと、NHTSAは強調した。トヨタは09年末から昨年初めまで米国だけで800万台の車をリコールし、欠陥の申告が遅れたという理由で米当局に4880万ドルの課徴金を支払っている。
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しかし米国と日本の世論は異なる。日本では米自動車業界の「トヨタたたき」だったという陰謀説まで出ている。米ビッグ3が破産危機を迎えている間、トヨタが躍進し、これをけん制するための世論裁判だったということだ。これに対し、米消費者団体は政府の調査が不十分だとし、追加の調査を要求している。
一方、トヨタの2010年度の営業利益はホンダを下回る見込みだ。朝日新聞などによると、トヨタ自動車は8日の実績発表で2010年度の営業利益予想値を5500億円に上方修正した。これは09年度(1470億円)比3.7倍。しかしホンダの2010年度の営業利益は前年比70%増の6200億円と予想されている。
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