－－曲を書く時はどんなことからインスピレーションを得るのか。

「作曲の９５％はテクニックだと考える。９５％までは理論的な接近で緻密に曲を構築する。残り５％は直感だ。論理的なものを越えるその何かをつかむまで詰めていく。そうすれば、トイレや布団の中など意外なところでいきなりメロディや音の形態が思いついたりする」

－－良い音楽とはどういうものか。


「世の中には２種類の音楽がある。良い音楽とそうでない音楽だ。良い音楽はシンプルだ。美しい音楽は楽譜も美しい。楽譜にもストーリーがあるが、見た瞬間に美しい話が聴こえてくる。そういう楽譜をずっと書きたい」

久石氏の音楽から宮崎駿氏の名前を切り離すことはできない。「ハウルの動く城」「紅の豚」「千と千尋の神隠し」など宮崎監督の作品を担当してきた。久石氏は自分の最初の作品である「風の谷のナウシカ」の音楽に「特別な愛着を感じる」と語った。

－－宮崎監督と作業しながら特に気を遣う部分はあるか。

「見る人が想像力を膨らませる空間を残そうと努める。ある場面の雰囲気に音楽が巻きこまれないように気をつけるほうだ」

－－なぜ大勢の人たちが久石氏の映画音楽に熱狂するのか。

「良いメロディは人生の喜怒哀楽をすべて内包している。私はある場面では温かく、別の場面では悲しく聴こえる強い旋律を作って映画全体を進めていく。そういう部分が共感を得ているようだ」



久石譲、６年ぶり来韓公演…「トンマッコルへようこそ」など韓国とも縁（１）

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