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北朝鮮が昨年末に断行した貨幣改革が、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の三男金正恩(キム・ジョンウン)の権力継承準備用だったことが明らかになった。これは外交文書などを公開しているインターネットサイトのウィキリークスが先月30日に公開した米国国務省外交折衝文書によってわかったもの。文書によるとデビッド・シェア国務次官補(東アジア太平洋担当)らが昨年12月に北朝鮮事情に精通した消息筋に会いこうした事実を把握した。
同消息筋は北朝鮮が貨幣改革を断行した最も重要な理由は、権力継承者の金正恩に反対する内部勢力を捜し出すことだと分析した。また、貨幣改革は物価安定なども狙ったがテレビの価格が5倍に上昇するなど大きな副作用を招いたと伝えた。
中国が北朝鮮に配慮していないという不満が北朝鮮内部には少なくないという指摘も出た。中国が北朝鮮を147カ国に達する観光推薦国や137カ国の投資対象国に含めなかったというのが代表的な事例として議論された。
一方、同日公開された別の文書を通じ、金正日国防委員長が健康悪化以後に判断力が急激に落ち、自身の決定を翻意することが多いという事実も知らされた。中国・瀋陽駐在米国総領事館は1月11日、「昨年12月に接触した情報部員から、金正日が健康悪化後に顕著に決断力が弱くなったという情報を得た」と米国務省に報告した。ウィキリークスが公開した文書で匿名処理されたこの情報部員は、「金委員長は健康悪化以後、自身が下した決定を翻すことが頻繁になり、決断力も相当に弱くなった」と評価した。昨年末に北京で北朝鮮留学生が離脱した当時の状況をその例に挙げた。金委員長は当時中国に居住する北朝鮮学生と学者・科学者らに召還令を出した。しかし、中国で活動する貿易担当官僚らがこれを取り消すよう建議するとすぐに召還令を白紙化させた。
この情報部員はまた、多くの北朝鮮官僚が鉱物や鉱業権を中国に渡すのを反対しているが、平壌(ピョンヤン)に10万戸の住宅を建設する財源の調達のために鉱業権や漁業権が相次いで中国企業に渡っていると伝えた。この過程で北朝鮮の重要な鉱山確保のために中国企業同士が激しい競争を行っていると明らかにした。同情報部員は、「中国山東地方の企業と浙江省の万向グループが北朝鮮最大銅山の恵山(ヘサン)鉱山の単独開発権を確保するため競争し、結局温家宝首相と密接な関係がある万向が相当額を出して獲得したとみられる」と記述した。
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