◆北朝鮮の意図は=多目的だ。まずは核兵器製造能力向上だ。北朝鮮の5MWe原子炉は80年代に建設され老朽化しているため安全性を確保するのが難しい。北朝鮮はその代替用としてウラン濃縮を選んだ可能性が大きい。2番目は北朝鮮の後継構図構築とも関連があるという分析が出てくる。金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の後継者金正恩(キム・ジョンウン)がウラン核開発を自身の業績とすることで指導者としての正当性を確保しようとする意図があるということだ。プルトニウム弾に集中した金正日時代とは違い、金正恩はウラン弾開発に乗り出すことになるわけだ。3番目は交渉での優位な立場の獲得だ。昨年5月の2回目の核実験以来、北朝鮮は米国に何度も対話を提案したが、「非核化の真正性から示すべき」という回答を聞かされるばかりだった。これを受け北朝鮮は核問題がこれ以上座視できない“急で差し迫った威嚇”であることを米国に認識させ、対話再開時の優位を獲得しようとする目的でヘッカー所長にウラン濃縮施設を公開したというのが専門家らの分析だ。高麗(コリョ)大学のキム・ソンハン教授(政治学)は、「問題を起こした後に米国を交渉に引き込み、その時までの挑発を凍結する線で補償を受け取る北朝鮮の典型的な策略が再現されたもの」とし、「韓米は今回の北朝鮮のウランカードをどれくらい“急で差し迫った威嚇”と判断するかにより北朝鮮との対話再開の可否を決めることになるだろう」との見通しを示した。
金正日はプルトニウム、金正恩はウラン弾…核保有固める(1)
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