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【時視各角】ウォン高に備える時だ(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
自分がすればロマンス、他人がすれば不倫。最近の通貨戦争がまさにそうだ。日本が先週、韓国を攻撃したのが良い例だ。菅直人首相は「(為替と関連し)韓国と中国が責任ある行動をとることを望む」と述べた。野田佳彦財務相はもっと激しかった。韓国に照準を合わせた。「韓国ウォンはいつも市場介入している」と断定した後、「主要20カ国・地域(G20)首脳会議の議長国としてその役割が厳しく追及されるだろう」という言葉まで浴びせた。

聞く側の韓国の立場としてはあきれ果ててしまう。先月2兆円を超える資金を投入して円安にしたのは誰なのか。まさに日本政府ではないのか。居直りにもほどがある。日本政府は「偶発的な発言」と急いで収拾に出たが遅かった。韓国政府が直ちに抗議し、金仲秀(キム・ジュンス)韓国銀行(韓銀)総裁は「(日本政府の発言は)適切でない」と反論したのも当然だった。

しかしここで一息ついてみよう。大きく見ると、日本の過敏反応も理解できないものではない。1985年、かの有名なプラザ合意以降、日本は25年間も円高に苦しんできた。失われた10年、いや20年はすべて円高のためと考えている。その被害意識は格別だろう。


韓国も大声を上げるのはよくない。97年の通貨危機以降、ウォン高は‘最悪のもの’になってしまった。ウォン高を煽れば亡国または反逆勢力として扱われた。国が事実上の不渡りを出し、その衝撃があまりにも大きかったからだ。このおかげでウォン安は良い点だけが浮き彫りになった。ウォン安が何%進めば輸出がいくら増え、経常黒字がいくら増え、成長率が何%高まる等等。

しかし世の中にすべて良いものなどない。ウォン安も同じだ。ウォン安は輸入物価を高め、国内物価上昇-内需不振-設備投資不振につながる。韓国開発研究院(KDI)は2年前、1ドル=1000ウォンからウォン安が5%進めば▽民間消費は0.69%ポイント減▽投資総額は0.83%ポイント減▽消費者物価は0.49%ポイント増になると予測した。経常収支は56億8000万ドル増えるが、「消費者および内需企業に税金を払わせて輸出企業に補助金を与えるのと似ている」と指摘した。

一方、ウォン高は物価を引き下げて消費を増やし、実質賃金を高める効果がある。ウォン安に比べて最近の言葉で言うと「親庶民」に近いということだ。



【時視各角】ウォン高に備える時だ(2)


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