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【社説】国際為替の戦地に変貌するG20ソウル会議

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
気抜けした集まりになるといわれたG20のソウル首脳会議が再び注目を集めている。グローバル金融安全網構築というのんびりした論争をするには足元に落ちた火が熱すぎるのだ。グローバル為替戦争の暗雲が群がり始めた。米国のティモシー・ガイトナー財務長官は「ソウル会議で中国人民元為替システム改革のための国際的支持勢力を糾合する」と言い放った。11月11~12日に行われるG20ソウル首脳会議が強大国の為替戦地に変貌するのは時間の問題となった。

為替戦争は日本が17日、スーパー円高から脱するために外国為替市場に介入し、触発された。ゼロ金利の日本は人為的な市場介入のほかに政策手段がなかった。ここに中国が加勢し、争いは複雑になった。中国は「通貨の安定はどの国でも重要だ」と日本の肩を持った。日本を前に立たせ、人民元の切り上げ圧力を避けようとする戦術とみられる。

それでも米国と欧州連合(EU)が圧迫強度を緩和する兆しは見られない。中間選挙を目の前にした米国は追加景気浮揚策を検討するほど、事情が良くない。米国は内部の不満を落ち着かせるためにも外部に視線を回さざるを得ない。財政危機に陥ったEUも輸出拡大を新しい突破口にしている。こうした共通分母の上で米国とEUは「中国と日本は略奪的為替政策を断念しなければならない」と連合戦線を展開している。


為替戦争は揮発性が強い。国民感情を刺激して通商報復措置を取る。こうした悪循環が進行されれば新しい貿易障壁をなくそうというスタンドスチール(standstill)は空念仏になってしまう。また為替戦争は一方が折れるまで持久戦になりやすい。輸出モメンタムを維持するために人為的に為替を引き上げる誘惑が、それほど強くて頑強だからだ。G20議長国である韓国の前に国際為替戦争の鎮火という新たな課題が置かれることになった。為替戦争は最大限防がなければならない。秩序ある為替調整が最善策だ。米国は第2次世界大戦後、経済危機のたびにドル貨幣価値を暴落させ、危機を外部に転移させた。もう構造調整に代わり、手軽な為替調整に頼るこうした慣行から脱しなければならない。中国と日本もこれまで人為的に高い為替を維持して莫大な貿易黒字を積んできたのが事実だ。世界経済の不均衡解消のため、より果敢に為替を市場の流れに任せなければならない。

韓国経済は為替戦争の行方により、どう運命が変わるかわからない。韓国の輸出依存度は43.4%で世界最高水準だ。為替変化に弱くなるほかない。我々が強大国の為替戦争を対岸の火事として見ている場合ではない。世界の問題がまさに韓国の問題だ。G20の議長国として強大国を説得し、最大限妥協点を見つけなければならないだろう。為替戦争は単純なゼロ和ゲームではない。通商報復が続けば世界交易が減り、グローバル経済は深刻な停滞に陥る。こうした近隣窮乏化の悪循環はすべてにとって不幸なことだ。



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