|
「双竜(サンヨン)自動車は正直に言って(買収価格が)少し高かった。買収に必要な金額も金額だが、企業の存続と収益創出のための維持・投資費用を考えると、さらにそう感じた」。
ルノー三星(サムスン)自動車のジャン・マリ ・ウィルティジェ社長(59)が明らかにした双竜車買収放棄の理由だ。15日、ソウル蓬莱洞(ボンレドン)の同社社長室で中央日報のインタビューに応じながら述べた言葉だ。
ルノー三星が属するルノー・日産アライアンスは当初、双竜車買収に強い意欲を見せた。しかしいざ入札になると参加しなかった。ウィルティジェ社長は「双竜車を買収するより、もう少し安い方法があると考えた」と述べた。
今年1-8月、ルノー三星は内需市場で10万7915台の車を販売した。前年同期に比べて40%近く増えた。販売好調を喜ぶ一方、不足する生産能力が問題に浮上したということだ。双竜車買収の話もそのために出てきた。
ウィルティジェ社長は「ひとまず従来の施設の効率をできる限り高めるしかない」とし「生産ラインを最高速度(1時間当たり64台)で稼働している」と話した。「一日2交代の勤務方式を3交代に変えて生産台数を増やすことも検討中」とも述べた。
しかし釜山(プサン)工場の増設問題については慎重な姿勢を見せた。ウィルティジェ社長は「韓国は良い投資先であり、生産能力を増やす必要がある」と述べながらも「グローバル自動車市場は現在、供給過剰状態にあり、(増設するなら)世界市場の競争構図も念頭に置かなければならない」と語った。「いったいどういう方法をとるのか」と尋ねると、「時間がかかっても十分に検討して決めるほうが、急いで投資の不足・過多などの失敗をするよりよい」と答えた。
ルノー三星は「SM3」を日産「サニー」「アルメーラ」、ルノー「スカラ」などの名前で輸出してきた。旧型SM5はルノー「サフラン」として輸出した。今年初めに登場したニューSM5はルノー「ラティチュード」という名前で海外で販売される。ウィルティジェ社長は「ラティチュードの場合、来月から来年2月の間に主要国で販売が始まる。世界市場でも成功する自信がある」と語った。
現代(ヒョンデ)自動車が「ブルーオン(BuleOn)」を発表したことで関心が高まった量産型高速電気自動車に関する計画も明らかにした。「‘上の人’に見せるための試験用の車についてはどうなるか分からないが、一般消費者が高速電気自動車に乗る時期が来れば、その中にルノー三星の製品も必ず含まれているだろう」と述べた。「私たちは電気自動車も‘リアルカー(本当の車)’として作る計画」と強調した。さらに「ルノー本社で電気自動車4種を開発中で、このうち一つはニューSM3を基盤にしている」と明らかにした。
会社関係者はこれに関し「ウィルティジェ社長が話した車は仏ルノーが来年から生産する予定のフルエンスZE。ルノー三星の釜山工場でも2012年から生産することを目標にしている」と述べた。
【今日のイチオシ記事】
・日本金融庁、先週から新韓銀行を検査
・ホンダ‘ハイブリッド自尊心’が韓国に来る
・北、コメをくれと迫るが…「戦争備纒米100万トンある」
・東方神起3人、日本活動全面中断
・2兆円投下…日本の市場奇襲介入の波紋
この記事を読んで…