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【コラム】6カ国協議で「天安」議論も可能

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 安保問題はできる限り脱政治化するのが望ましい。 それでも常に政治化されるのが問題だ。 海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件は当初から選挙とは無関係にするべきだった。 政府・与党は事件後ずっと安保問題においては与野党は関係ないと強調してきた。 正しい言葉だ。 しかし調査と結果発表で政府が超党派的な空間を作ろうという努力はしたのか。 調査結果発表以降の政府の対応措置と方法も懸念される。

一つ目は、南北貿易の中断だ。 経済規模面で南北貿易がそれぞれ占める割合を勘案すると、当然、北朝鮮の被害が圧倒的に大きい。 しかしこれによって北朝鮮がさらに中国に編入され、後戻りが難しくなるという流れを直視しなければならない。

二つ目は、大規模な韓米合同軍事訓練。 米中ともに緊張が北東アジア全体に拡大することを望んでいない。 さらに両国は台湾・イラン・アフガニスタンなど、お互い妥協が必要なところがあまりにも多い。 今の米国には余裕はない。


三つ目は、国連安保理付託だ。 結局はあいまいな内容の議長声明または報道向け発表文レベルに帰着する可能性が高い。 この程度の結果のために政府は事実上「全面的外交戦」に入った。 この外交戦のため韓国が各国を相手に支払うべき代価が目に見え、心配だ。

最後に米中の立場に対する冷徹な認識が要求される。 米国は「韓国の主導にしたがう」という言葉を繰り返し、具体的な行動はずっと留保している。 必要なら「米国主導」に全体の方向を変えられるという意味であることに気づかなければならない。 中国も同じだ。 中国に対する説得は当然続けなければならない。 しかし中国ができること、できないことを考える必要がある。 それが真の‘戦略的同伴者関係’の基本だ。

今回の事件を契機に政府の対北朝鮮政策が照明されている。 現政権の執権後、韓半島の緊張がずっと高まってきたのは事実だ。 もちろん北朝鮮の核実験と長距離ロケット発射が最も大きな原因だ。 しかし国際社会のどこも大韓民国と北朝鮮を同じレベルで見ていない。 韓半島の安定的管理と平和構築の力は北朝鮮ではなく大韓民国が持っていると考えている。 政府がその力を現実化しているか、一度振り返る必要がある。 当面、憤怒の表示に没入するのか、それとも局面を変えるのか、悩まなければならない時だ。 このため、いくつか提案しようと思う。

まずは、南北間のさらなる緊張を統制しなければならない。 塀を高めたからといって村の安全が保障されるわけではない。 対北朝鮮糾弾の意志ははっきりと表示しなければならないが、国防当局者が前面に立つのは賢明でない。 統一・外交当局者が断固かつ節制した姿勢で臨むのが望ましい。

二つ目は、6カ国協議活用案を念頭に置くことを望む。 「天安事態の解決なしに6カ国協議はない」という前提はむしろ解決を妨げる可能性がある。 6カ国協議は核問題の解決に焦点を合わせると同時に、韓半島と北東アジア情勢の安定に寄与する機能もした。

例えば、会談再開時にまず北朝鮮の謝罪と再発防止を含蓄する発言を媒介にし、次の段階に移る外交技法が考えられる。 強く見える前提条件でなく、崩壊した会談を復元し、非核化合意履行のための信頼回復に韓国が主導的な役割をしなければならないのだ。

三つ目、政策の変化は結局、人の問題だ。 まずは国土防衛と警戒の失敗に対して問責し、全体的な政策ラインも漸進的な政策の変化に合せなければならない。 もちろん政府が従来のいわゆる‘戦略的忍耐’に固執しながら、現政策をそのまま押し進めるなら、問題は変わるだろう。 しかし韓半島で「戦略的忍耐」の別の表現は「怠惰な外交」にすぎない。

宋旻淳(ソン・ミンスン)国会議員・元外交長官



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