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朝鮮人民軍保衛司令部、スパイに麻薬与え「売って工作金に」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
キム被告は朝鮮人民軍保衛司令部のシン某保衛部長の指令を受け、2000年からスパイとして活動した。彼の任務は中国に派遣された韓国国家情報院職員の身元情報を収集することだった。また南北離散家族再会を取り持った中国同胞と韓国人、北朝鮮ミサイル基地に勤めた経歴がある女性脱北者などを北朝鮮で拉致する工作に加わった。

2000年3月、彼は50、100キロ単位でヒロポンを売ることができるルートを作れという任務を受けた。彼は北朝鮮外貨稼ぎ事務所でヒロポン2キロをもらって行った。販売代金30%は朝鮮労動党に納め、残りは工作金として使う条件だった。

北朝鮮製ヒロポンは純度が高く2008年基準でグラム当たり8~15ドルで取り引きされた。実際にキム被告と麻薬取引を試みたナ某(35、服役中)は「(サンプルを)直接投薬してみたら効果が早くて長く持続する最上級だった」と検察で述べた。


キム容疑者は取引先を確保する場合「枸杞の実を買う」という暗号で上部に報告せよという指示を受けた。彼は中国で韓国人麻薬密売商と日本のヤクザ、中国黒竜江省黒砂会のような国際暴力組職と接触した。ヒロポン1キロはサンプルとして渡し、1キロはほかの北朝鮮工作員に渡した。

しかしキム被告は任務を果たすことができなかった。多くの物量をいっぺんに消化する取引先がなかったためだった。2003年以後、キム被告は北朝鮮から事実上「用途廃棄」された。

中国公安当局が、一緒に活動していたキム・ソンボクを麻薬密搬入の疑いで逮捕するとキム被告は帰国を決意した。彼は先月8日、国内に入国したが中国からキム被告を追跡した国情院の通報で仁川空港で検挙された。

ソウル中央地検公安1部はキム被告を国家保安法違反疑いなどで拘束起訴したと25日、明らかにした。オ・セイン中央地検2次長検事は「北朝鮮工作機関が外貨稼ぎのために麻薬を生産・販売するという諜報が初めて事実として確認された」とし「北朝鮮製麻薬取引先に対する追跡を強化する」と述べた。



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