国会議員など本国から来た政治家を接待するのは韓日両国の外交官らの共通した慣行だ。公館に配分された外交活動経費の少なくない部分が駐在先を訪問した主要人物への接待費として使われるのも公然たる秘密だ。
日本の政界がこうした慣行を打破すると宣言した。政権党・民主党の小沢一郎幹事長が社民党・国民新党など連立与党の幹事長らと会い、与党の国会議員が公務で海外渡航する際、渡航先の大使館からの接待を受けないことを決めたということだ。航空機の利用もファーストクラスからビジネスクラスに変えることで合意した。
訪問の目的と性格次第で接待が避けられないケースももちろんあるだろう。問題は「国会議員ならば外国でも接待を受けるのが当然」と思う特権意識だ。国会議員をきちんと接待しなければ不利益があるかもしれないという海外公館の首長らの「被害意識」も問題である。国会議員への接待を政界との親交を深める「内交」のチャンスに活用する人もいる。
公私を厳しく見わけられない東洋的文化に起因した側面を無視できないものの、国内人物への接待のため外交業務の日程が狂う現実は西欧の先進諸国では見つけにくい後進的現象だ。
外交通商部は今年8月「国会議員の海外旅行時の礼遇に関する指針」を作り、海外公館の首長が直接空港に出迎えたり、見送る場合を国会議長・副議長や常任委員長・大統領特使に限定したが、きちんと守られずにいる。日本のように政界が先に問題意識を示し、率先しなければ直しにくい。出張中の国会議員への海外公館の支援は、訪問の目的に関連した公的領域に終わらせるべきだ。
最近ビジネスクラスを利用する場合もあるが、規定上、韓国の国会議員はファーストクラスを利用することになっている。公式の旅行代に加え、領収書なく使用できる特殊活動費が支給される慣行も変わっていない。特権に執着しない「公僕」意識が先に求められるが、旅行経費を透明に公開する国会レベルの自浄努力も必要とみられる。
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