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「白夜行」主演のコ・ス、「2日に1度寝ながら役作り」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版



生半可にやって本来受け取れる金ももらえない配役がある。演技自体が「冒険」であるそんな役だ。映画「白夜行」の殺人者ヨハンもそこに含まれる。

ヨハンは幼いころに実父を殺す。以来何度かの殺人と果てには性的暴行まで犯す。彼が悪の存在になったのは、あきれることに愛のためだ。その愛は女性を温かい太陽の下で暮らせるようにし、自分を暗黒に閉じ込める影の愛だ。女性は未来のため現在を抵当に入れることを絶えず要求する。ヨハンは疑いながらも「君が夢見る未来が何であれ最後まで守る」と誓う。「献身」という言葉では説明できない盲目の愛を、「人間の顔をした殺人者」になり見せることは、どんな俳優にとっても簡単ではなさそうに見える。


「白夜行」のシナリオを最初に読んだとき、コ・スもやはり圧倒された。殺人容疑者の娘と被害者の息子が14年にかけて絡める悲劇的な愛。「これはまったく…」という感嘆のほかはなかったという。「私が接してきたどんな作品とも素材や構成の面でまったく違う話でした。衝撃的でもあり感動的でもあり…。それほど愛していたのに14年間会うこともできず最後まで女性に人生をすべて捧げるこの男をいったいどうやって表現すべきか、大変でした」。直木賞作家の東野圭吾の同名の原作やドラマはわざと見なかった。

◆「2日に一度寝ながらヨハンになりました」=代わりに彼は「ヨハンになった」。「せりふもほとんどなく、表情とまなざしだけが使える状況でした。技術的になにかを表現するのでは話にならないと考えました。私にできるのはヨハンとして生きること。それでヨハンを本当に理解することでした。人と会わずわざと暗闇の中で暮らしてみました。家では一日中カーテンを閉め日光を遮りました。外に出ることがあれば日没後にしました。暗い色の服ばかり着てみたりもしました。できるだけ床ばかり見つめていました」。

ヨハンの心情を文字で書いたりもした。「私はしてはならないことをやってしまった。その時、そのことが自分を眠れなくした」というように。ヨハンがはさみで紙を切り取って作る太陽もよく作っていました。

「そうしてみると、本当に寝られないのです。心が穏やかでなくて。3カ月間2日に1回の割合で寝ていたと思います。つらかったですよ。私も旅行が好きで明るい太陽の下で出歩きたいのに、後に人と目を合わせられなくなるほどでした。わかりますか、あまりに寂しいから、後に道で車が通る音も嬉しかったということ(笑)」





「白夜行」主演のコ・ス、「2日に1度寝ながら役作り」(2)


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