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19の政府機関が常駐、仁川空港は「ミニ韓国」

海外で毛皮のコートを買い申告しないで入国し摘発されるとどうなるか。空港税関に重い税を課され、検疫を受けなくてはならない。農林水産食品部傘下の国立獣医科学検疫院が検疫を行う。ロシアやカナダなどから持ち込まれた毛皮のコートには細菌がいる可能性があるためだ。シカ、トラ、シマウマの革も同様だ。

陶磁器を持ち出そうとして摘発されると文化財鑑定官室の調査を受けなくてはならない。文化財流出を防ぐためだ。

このように仁川(インチョン)国際空港では出入国や税関業務のほかにも多様な役割をしている19の政府機関が常駐している。国土海洋部、法務部、関税庁、外交通商部などだ。そのため「小さな政府」と呼ばれる。これら機関の所属職員は2756人。彼らは運営委員会を作り月1回の「ミニ閣議」を開く。


19機関の役割は旅客や貨物が円滑に流れるようにすることだ。個別の業務は異なる。海外から愛玩犬や肉類などを持ち込む場合には国立獣医科学検疫院、花や蘭、種子を持ち込む場合には国立植物検疫院の検疫を通過しなくてはならない。疾病が多いところを訪れ発熱すれば検疫所で診察を受けなくてはならない。空港には検察や警察が常駐し、犯罪者や手配者をチェックする。陸軍と空軍部隊も駐屯している。

19機関の実務者らはサービス改善委員会やテロ保安対策協議会、商業施設運営協議会のような会議を随時開催する。今月初めに仁川空港をベンチマークに訪れた香港チェクラプコク空港関係者は「他のものはすべてまねできても、空港内の政府機関の協力システムはまねするのは難しい」と話したという。

空港には航空会社をはじめ、免税店、食堂、病院のような商業施設と物流業者570社3万5000人が勤務している。仁川国際空港公社のイ・チェウク社長は、「空港を運営するのはオーケストラの演奏と似ている」と話す。団員のうち1人でも変な音を出せば演奏がおかしくなるように、空港も不協和音をなくしてこそ完璧に回るという意味だ。



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