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先月29日午前、中国北京の海澱体育館内バスケットボールコート。
早朝から「第1回韓中大学生親善バスケットボール大会」が熱く盛り上がっていた。北京の北京、清華、人民、北京師範、首都師範、メディア(伝媒)、外国語、理工大学など8の大学の学生たちが出場した純粋な親善バスケットボール大会だった。
ところがこの大会には格別な意味が込められていた。北京五輪を前後して浮上した両国間に流れた険悪なムードを、韓中の若い大学生たちが洗い流して互いをもっと理解しよう計画した初の大会だからだ。
この日の参加チームの構成方式は独特だった。普通の韓国チームと中国チームの対決構図ではなかった。大学別で韓中大学生たちが1チームを構成した。試合に出場する選手5人も両国学生たちが2~3人ずつ出場するよう配分した。午前9時30分、選手団入場式に続いて選手代表の宣誓があった。両国大学生代表がそれぞれ「友情が先、成績はその次」と厳肅に宣誓した。続いて8チームがトーナメント方式で試合に入った。8大学で数十人の女子大生が即席で集まってチアリーダー役をするなど試合の熱気はますます熱くなった。学生たちは各自の国家を応援せず、異口同音に自分の学校を応援した。
試合中、相手チーム選手が倒れれば互いに起こして、握手をする光景が目にとまった。また学生たちは在中国韓国人会が提供した韓食弁当で昼食を済ませた。理工大管理経済学科3年生趙鍵さんは「韓国のキムチは口に合う」と話した。
この日、首都師範大学チームが優勝、メディア大学チームが準優勝をした。しかし学生たちは勝負にこだわらず、国境を越えた友情を確認した。幸運チケット抽選会で当選した中国人大学生がその場で同じチームの韓国人大学生に商品を譲る姿もあった。
今回のイベントを準備した「北京総韓国学生会連合会」チャン・ジュンウォン(人民大貿易経済4年生)会長は「ともに汗を流しながら嫌韓情緒や反中感情といった否定的な単語をぬぐうことができた」と話した。イベント進行要員として活動した清華大キム・ヘヨンさん(女、ソフトウェア学科3年)は「韓国と中国がライバルではなくひとつのチームを構成したのがこの大会の最大の意味」、人民大新聞学科2年生である李前成さんは「2つの国の大学生が国家の壁を越えてともにイベントを行う機会がこれからもあるといい」と述べた。チャン会長は「毎年春と秋にこうした大会を開く予定」とし「来年の上半期には韓中大学生サッカー大会を構想している」と述べた。この大会を後援した駐中韓国総領事館のチョン・テドン総領事は「あれこれ御託を並べるより、若い学生たちが一緒に運動しながらスキンシップを図れば、互いに対する誤解が解ける」と強調した。
*訳注:「キョムタマダ」=謙遜かつ温かい心で迫るという意味。韓国語では「キョムソンハゴ・タトゥッタン・マウムウロ・タガガギ。
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