10月終始、ウォン-ドルの為替レート変動は一日平均3.19%にのぼった。 正常な市場では見られないこうした「通貨危機的状況」は韓国の外国為替市場の根本的問題を見せている。
現在のところ、核心的な問題は2つある。 (1)銀行や企業のような民間部門が外貨を供給する能力があるか(2)韓国銀行(韓銀)の外貨準備高は本当に十分なのか。
最初の問題の場合、韓国系銀行であれ外国系銀行であれ、豊富な(数百億ドル規模)の外貨を借り入れてくる可能性は非常に小さいとみられる。 国際市場で信用リスクが低下していないうえ、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)率も最悪の状況にある。
こうした条件であるため、銀行でもない企業が海外で借り入れたり社債を発行したりするのは難しい。 かといって輸出を通じて外貨を供給することも米国や中国の景気沈滞を考えれば容易ではない。
したがって外国為替市場の危機解決の核心は2つ目の問題、すなわち中央銀行の外貨準備高が十分かどうかということに帰結する。 韓国政府や韓銀がずっと強調してきた核心は2396億ドル(08年9月現在)にのぼる外貨準備高が「世界で6番目に多く、十分だ」という点だった。
このように規模だけで考えると、韓国よりも外貨準備高が多いロシアやインドの経済は安全なのか、韓国より外貨準備高がはるかに少ないカナダ・ドイツ・フランスは通貨危機に脆弱な国なのか。
専門家らが本当に懸念している点は別のところにある。 韓国が無差別的な借り入れで8年ぶりに対外債務国に転落するという危険だ。 したがって多額(?)の外貨準備高にもかかわらず、韓国が短期の対外債務やその他の外貨支払い需要に耐えられないかもしれない、というのが問題の核心だ。
外国為替市場に不安感を与えた表面的な理由はまず、サブプライム事態以降、国際的なクレジットクランチ(信用収縮)で借入条件が極度に悪化したということだ。 また国の負債として表れない150兆ウォン以上の外国人株式投資資金が一日に数億ドルずつ流出している。
しかし外国為替市場の不安感の決定的な理由は「果たして韓銀の外貨準備高がどれほど健全かつ安全な資産になっているのか」という疑問だ。
韓銀が投資した米国のファニーメイとフレディマックは国有化された。 世界的に金融資産価格も大きく下落した。 こうした状況で唯一、韓銀の保有資産だけが損失もなく完璧に帳簿価格で維持されているとは信じがたい。
さらにドル対比でユーロが連日暴落(今年に入って14.8%の下落)し、外貨準備高のうちユーロ建て資産も相当な評価損が生じたはずだ。
仮に時価基準で資産価格が20%下落したとすれば、韓国の実際の外貨準備高は1900億ドル水準であり、40%落ちたとすれば1440億ドルにしかならない。
韓銀の海外資産構成については外国金融市場がもっとよく知っているのかもしれない。 一部の外国投資銀行と機関投資家は、韓銀の海外投資相談に臨んだり、仲介または委託運用を委任されたはずだ。 このためソウルよりもニューヨークとロンドン市場で韓国をどのように評価しているか耳を傾ける必要がある。
先日、韓米間で300億ドル規模の通貨スワップ協定が締結された。 これは事実上、韓国が3カ月間に最大300億ドルを借りて使うという短期借入協定だ。 結局、上で提起した2つ目の問題が限界を表したという傍証なのかもしれない。
何よりも似た条件下で中国・マレーシア・インドも経験していないことを韓国が経験しているのが問題だ。 85年、97年、08年の通貨危機、そして次はいつになるのか。
現在のところ、核心的な問題は2つある。 (1)銀行や企業のような民間部門が外貨を供給する能力があるか(2)韓国銀行(韓銀)の外貨準備高は本当に十分なのか。
最初の問題の場合、韓国系銀行であれ外国系銀行であれ、豊富な(数百億ドル規模)の外貨を借り入れてくる可能性は非常に小さいとみられる。 国際市場で信用リスクが低下していないうえ、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)率も最悪の状況にある。
こうした条件であるため、銀行でもない企業が海外で借り入れたり社債を発行したりするのは難しい。 かといって輸出を通じて外貨を供給することも米国や中国の景気沈滞を考えれば容易ではない。
したがって外国為替市場の危機解決の核心は2つ目の問題、すなわち中央銀行の外貨準備高が十分かどうかということに帰結する。 韓国政府や韓銀がずっと強調してきた核心は2396億ドル(08年9月現在)にのぼる外貨準備高が「世界で6番目に多く、十分だ」という点だった。
このように規模だけで考えると、韓国よりも外貨準備高が多いロシアやインドの経済は安全なのか、韓国より外貨準備高がはるかに少ないカナダ・ドイツ・フランスは通貨危機に脆弱な国なのか。
専門家らが本当に懸念している点は別のところにある。 韓国が無差別的な借り入れで8年ぶりに対外債務国に転落するという危険だ。 したがって多額(?)の外貨準備高にもかかわらず、韓国が短期の対外債務やその他の外貨支払い需要に耐えられないかもしれない、というのが問題の核心だ。
外国為替市場に不安感を与えた表面的な理由はまず、サブプライム事態以降、国際的なクレジットクランチ(信用収縮)で借入条件が極度に悪化したということだ。 また国の負債として表れない150兆ウォン以上の外国人株式投資資金が一日に数億ドルずつ流出している。
しかし外国為替市場の不安感の決定的な理由は「果たして韓銀の外貨準備高がどれほど健全かつ安全な資産になっているのか」という疑問だ。
韓銀が投資した米国のファニーメイとフレディマックは国有化された。 世界的に金融資産価格も大きく下落した。 こうした状況で唯一、韓銀の保有資産だけが損失もなく完璧に帳簿価格で維持されているとは信じがたい。
さらにドル対比でユーロが連日暴落(今年に入って14.8%の下落)し、外貨準備高のうちユーロ建て資産も相当な評価損が生じたはずだ。
仮に時価基準で資産価格が20%下落したとすれば、韓国の実際の外貨準備高は1900億ドル水準であり、40%落ちたとすれば1440億ドルにしかならない。
韓銀の海外資産構成については外国金融市場がもっとよく知っているのかもしれない。 一部の外国投資銀行と機関投資家は、韓銀の海外投資相談に臨んだり、仲介または委託運用を委任されたはずだ。 このためソウルよりもニューヨークとロンドン市場で韓国をどのように評価しているか耳を傾ける必要がある。
先日、韓米間で300億ドル規模の通貨スワップ協定が締結された。 これは事実上、韓国が3カ月間に最大300億ドルを借りて使うという短期借入協定だ。 結局、上で提起した2つ目の問題が限界を表したという傍証なのかもしれない。
何よりも似た条件下で中国・マレーシア・インドも経験していないことを韓国が経験しているのが問題だ。 85年、97年、08年の通貨危機、そして次はいつになるのか。
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