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スターの多くは闘病中という事実を公開したがらない。
病気を患っている事実が知られると芸能人の家と病室にメディアを含む人々の関心が集中するが、こうしたことが負担になるためだ。
特に純粋な関心と心配を超え、自分の病院や占い館、気治療室などを広報するため、病気の芸能人を利用しようとする人も少なくなく、がん闘病を公開するのは一層負担になる。
脳腫瘍により昨年この世を去った女優イ・エジョンさんの母親は「地方の占い師から巫女(みこ)まで、どうやって知ったのか娘のうわさを頼りに病室まで訪ねてきた。手紙や電話で‘治してあげる’と言った上で、‘治ったあとに治療費は清算しよう’‘われわれの広報を手伝わなければいけない’という見え透いた話をする人も多く、さらに胸が痛くなった」と心情を吐露した。
顔が知られたスターとして、がんのような重病をわずらったという事実は良くないイメージにつながるということに対する負担感もある。がん闘病の末に完治したある俳優は、「手術でがんから回復したのに、健康ではないというイメージが残り、数年間は広告やイベントへの出演交渉が途絶えた。稼ぐために手術後、数年間はわざと健康なふりをしていたときもある」と話す。
芸能関連メディアが増えたことで、病気の芸能人をめぐり取材競争が起きるのもスターの立場からは負担になる要因のひとつだ。
2006年に脳腫瘍の診断を受け現在回復中のイ・ウィジョンさんは「毎日、私の病気を密着取材する6ミリカメラチームから、涙の病床インタビューを企画し要請する女性雑誌まで、あまりに多くの取材要請を受けた。健康な人でもこなせない量で、治療も大変だったが、メディアの関心を避けることも簡単ではなかった」と振り返った。
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