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警察と軍の情報当局が3年前にその手がかりをつかんでいたのに、どうして先月になって逮捕したのか、流出した軍事情報はこれ以上ないのか、彼女がスパイであることを証明する決定的証拠は何だったのかなど、疑問が絶えず出てくる。
このような疑問点に対し、検察、警察、機務司令部、国情院合同捜査本部関係者たちの説明を一問一答形式で構成した。
--元正花に対する捜査は3年前に始まったが逮捕は先月だった。彼の逮捕は政治的に考慮されたことなのか。
「元正花をスパイとして初めて疑ったのは、京畿警察庁保安捜査隊だった。保安捜査隊警察官がある北脱出者から『お手伝いさんを雇うほど裕福だった北朝鮮脱出女性がいるが、中国によく行って北朝鮮で身分が良かったとたまに自慢をしていたので怪しい』という話を聞いたというのだ。
元正花に対する話だった。
その後、軍の情報当局もそれに対する調査に入って行った。軍で安保講演を通じて多くの軍人と接触する行動が疑わしかった。以後、彼女をスパイとして疑うだけの多くの情報が入手されたが、決定的証拠がなかった。
そして昨年末、軍の情報当局から元正花が2006年8月、中国瀋陽の北朝鮮領事館を出入りしていたという事実を確認した。本格的な捜査はこの時点から始まった。国家保安法上、スパイ疑いを適用するためには、北側の指令を受けたという事実を立証しなければならない。指令授受について確認するのに時間が長くかかった。
先月、軍の情報当局が、彼女が指令を受けたことを立証する証拠を確保したことから逮捕に至ったのだ。この証拠が何かはまだ明らかにする段階ではない」
--元正花がスパイだという決定的証拠物はあるのか。
「自宅から金正日北朝鮮国防委員長に対する『忠誠を誓う文』が発見された。貿易業をしながら稼いだお金を送った先が在中北朝鮮保衛部所属機関と確認された。北朝鮮での身分を証明する文書も確保した。この文書を義父であるキム某さんに対する捜査結果を発表する際、公開する予定だ。元正花は令状実質審査を受ける直前、検事に「北の指示を受けて来た」と自白した。初の自白だった。
検事が「あなたよりもっと大きな罪をしでかした金賢姫も豊かに暮らしているから、すべてを打ち明けて新しい人生を歩んでほしい」と説得した結果だった。以後、元正花は10日間『私は将軍様の家族』という北朝鮮の歌をずっとむせびながら歌った。『将軍様を裏切ってつらい』とも言っていた。
<女性スパイ事件>3年前に発見され今発表した理由は(2)
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