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中国政府がトキを韓国に寄贈することを約束したことで、韓半島から消えたトキの復元が可視化している。
慶尚南道昌寧郡(キョンサンナムド・チャンニョングン)は牛浦(ウポ)沼付近のドゥント村(ユオ面セジン里)にトキ復元センターを建設している。 郡は16億ウォン(約1億6000万円)で2万3543平方メートルの敷地を確保し、孵化棟、繁殖ケージなどを9月末に竣工する予定だ。
慶尚南道は10月に開かれるラムサール総会に合わせてトキを導入し、復元作業を開始する計画だ。 こうしたトキ復元事業をめぐり関連自治団体は慌しく動いている。 トキの復元が成功する可能性はどれほどあるのか。
◇復元は可能=テーマ発表をした中国浙江大のシヨンメイ教授(42、女性)と日本環境文化創造研究所の蘇雲山博士は肯定的な意見を述べている。 ともに中国と日本でトキ復元プロジェクトに関与した専門家だ。
シヨンメイ教授は「トキ導入の実体と方向」を発表し、「牛浦沼周辺にはトキと習性が似た渡り鳥が生息しているので復元の可能性は高い。 日本で初めてトキ復元を始めた時も成功を疑っていたが、見事に夢は実現した」と述べた。
蘇雲山博士は「トキ復元の必要性と成功要件」を発表し、「復元に成功した中国と日本の気象条件と山林が復元センター地域と似ているため、成功する可能性は高い」と話した。
イ・インシク・トキ復元推進委員長は「復元に成功した日本と中国の事例をうまく総合すれば成功する可能性がある。 トキのエサとなるドジョウを育てる場所を寄付金で造成するほど市民の関心は大きい」と語った。
◇復元は容易ではない=鳥類学者の尹茂夫(ユン・ムブ)慶煕(キョンヒ)大名誉教授はトキ復元を否定的に見ている。
尹教授は「コウノトリも10年間復元中だが、成功していない。 冬になると牛浦沼は乾燥してしまうため、エサがなく、トキは生きられない。 トキは休戦ラインの南側で見つかったことがなく、牛浦沼は復元の適地ではない」と指摘した。
尹教授は「渡り鳥は繁殖期が過ぎれば中性になるので繁殖は難しい。 どんな対価を支払ってトキを導入するのか純粋性が疑わしい」と話した。
李宇新(イ・ウシン)韓国鳥類学会長は「住民と環境団体、行政機関が随時コミュニケーションを取りながら復元事業に協力していくことが重要だ」と提案した。
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