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【コラム】国連軍司令官はなぜ文在寅政権に不快感を表したのか(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
国連軍司令部の不満の背景について、軍事専門家A氏は「文在寅政権時代、国連軍司令部を露骨に無視する事例が相次いで発生し、累積した不満が爆発したようだ」と診断した。これに先立ち2019年11月には北朝鮮の青年漁民2人が東海(トンヘ、日本名・日本海)のNLLを越えて亡命したが、板門店(パンムンジョム)を通じてこっそりと強制送還した事実が明らかになり、衝撃を与えた。文在寅政権は板門店を管轄する国連軍司令部に強制送還の事実を知らせず、当時の国連軍司令官(ロバート・エイブラムス)側が強い不満を表示したという。北朝鮮の挑発の脅威が強まり、国連軍司令部が戦闘指揮機能の回復など再活性化を推進した当時にも、文在寅政権が繰り返し反対し、葛藤が深まった。韓国戦争当時の医療支援国だったドイツとデンマークが国連軍司令部に会員として参加しようとすると、文在寅政権の国防部は「戦闘兵派兵国でなければいけない」として拒否した。文在寅政権は終戦宣言に執着し、北朝鮮は国連軍司令部の解体を執拗に主張していた。

2020年8月、民主党議員だった宋永吉(ソン・ヨンギル)国会外交統一委員長は「国連軍司令部というものは族譜がない。これが我々の南北関係に干渉できないよう統制しなければいけない」と述べ、波紋を呼んだ。このように国連軍司令部を無視する言動が続くと、国連軍司令部側は「国連安保理の決議に基づいて活動する国連軍司令部は、韓国政府が国内の政治的理由でむやみに扱える存在ではない」という強いメッセージを発信したという。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は8月、ラカメラ国連軍司令官(韓米連合司令官、在韓米軍司令官兼職)ら国連軍司令部の幹部を龍山(ヨンサン)大統領室に招待し、懇談会を開いた。当時、尹大統領は「国連軍司令部は韓半島有事の際、別の安保理決議がなくても国連軍司令部参加国の戦力を即刻かつ自動的に提供する役割をしている」と高く評価した。情報筋によると、尹錫悦政権は国連軍司令部会員拡大など再活性化を支持する立場であり、韓国軍領官将校40人をまた国連軍司令部に派遣するための水面下の議論が進行中だ。国連軍司令部の存在と価値を正しく認識し、最大限に活用してこそ、国家安全保障と国益にプラスになる。


チャン・セジョン/論説委員


【コラム】国連軍司令官はなぜ文在寅政権に不快感を表したのか(1)

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