5日午後、忠清北道曽坪郡の曽坪スポーツセンターで郡関係者が住民らに配るミネラルウォーターを調べている。チェ・ジョングォン記者
忠清北道曽坪郡(チュンチョンブクド・チュンピョングン)に上水道を供給する送水管が破損し郡内のほぼ全地域で断水した。
曽坪郡によると、5日午前7時ごろ道安面(トアンミョン)の宝崗川(ポガンチョン)に埋設された送水管(直径600ミリメートル)で漏水しているとの通報が寄せられた。これを郡水道事業所の当直者が現場確認後、韓国水資源公社忠州(チュンジュ)圏管理団に知らせた。水資源公社はこの日午前7時40分から応急復旧工事を進めたが、断水を防ぐことはできなかった。
郡はこの日午後1時26分ごろ、郡内の全住民に「きょう午後2時から曽坪邑全地域で断水予定のため飲用水と生活用水の確保など備えてほしい」という内容のショートメッセージを発送した。曽坪邑住民は1万7000世帯ほどで、曽坪郡全体1万8175世帯の大部分を占める。曽坪郡は水資源公社の送水管を通じて50キロメートルほど離れた忠州湖(チュンジュホ)浄水場から水道水を供給されている。この水を曽坪配水場(1万トン規模)を経由して各マンション団地と飲食店、住宅街に供給する。
◇配水池の貯水量低下、給水車50台動員
曽坪郡のイ・ガンヨン上水道チーム長は「午前2時ごろ水道が出なくなったという一部住民の証言を考慮すると、午前2時40分ごろに送水管が破損したと推定している。集落別に担当部署を指定して給水状況を共有している」と話した。曽坪郡は断水を受け災害安全対策本部を稼動し、大型給水車50台を動員して水を供給している。
イさんは「現在15トンの給水車で曽坪配水池に水を入れているが、貯水量は底に近い。マンション団地にある給水タンクへの直接給水を並行している」と説明した。水資源公社は400ミリリットル入りミネラルウォーター8万本を確保して住民に配布している。また、1.8リットルのミネラルウォーター2万本を追加供給する。
住民らは突然の断水に不満を爆発させた。住民のキムさん(54)は「午前8時26分に送水管漏水によって断水するというメッセージを受け取ったが、出勤していたため水を貯めておけなかった。夕食に使う水がなく近くの槐山邑(クェサンウプ)に移動してごはんを買って食べてくる予定」と話した。
◇住民ら「暑くても洗えない」不満
曽坪スポーツセンターでミネラルウォーターを受け取ったユンさん(70)は「午前に水200リットルを貯めておいたが、私より高齢の方はメッセージを確認できず備えられなかった。各家を回ってミネラルウォーターを渡す計画」と話した。飲食店を運営するソンさん(60)は「猛暑に断水まで起き、洗うこともできず、夕方に店の営業もできなくなった。急いで補強工事をしてほしい」と促した。
水資源公社は漏水が発生した地点で送水管バルブを閉じ、迂回管を埋設中だ。水資源公社関係者は「破損した送水管の近くで河川を掘りおこすなど人為的な工事をした履歴はなかった。豪雨の際に送水管周辺で外部から力が加わり漏水が発生したと推定している」と話した。補修工事完了時点に対しては「最大限速やかに終えたい」とだけ答えた。
曽坪郡のイ・ジェヨン郡守は「高齢者療養施設、障害者施設など社会的弱者層の生活施設をまず保護する。非常給水管設置などあらゆる手段を動員して断水被害が最小化されるよう総力を尽くしたい」と話した。
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