１７日、６０万人台に高騰した新型コロナ新規感染者数が４日連続で２０～３０人台を維持している。韓国政府も今週が頂点に通過するかどうかを判断できる分岐点になるだろうという立場だ。中央事故収拾本部のソン・ヨンレ社会戦略班長は２２日「毎週現れていた大幅の（感染者）増加推移が現れず、停滞している」としながらも「流行が本格的な減少傾向に転じるかは今週の状況を見守ってこそ判断することができる」と話した。このような中で韓国に先立ってオミクロン株の流行が過ぎた欧州や米国で最近再び新型コロナが拡大するという不安が広がっている。

「短い沈黙の期間が間もなく終わるかも」。オミクロン株より感染力が１．５倍強いステルスオミクロン株（ＢＡ２）が広がる中で、これに先立って防疫措置を緩和したツケが回ってきている。ニューヨーク・タイムズは今の新型コロナ安定期を「短い沈黙の期間」（ｔｈｅ　ｂｒｉｅｆ　ｐｅｒｉｏｄ　ｏｆ　ｑｕｉｅｔ）と名付けた。「米国の現状況は見かけに日常に戻ったかのようだが、この短い沈黙の期間はすぐ終わるかもしれない」とし「このような見通しは英国、フランス、ドイツなど西欧諸国を見るとはっきりと分かる」とした。

英国は１月４日新規感染者約２２万人で流行の頂点に達して以来減少傾向に転じた。１月２７日からはマスク着用の義務をなくし、先月２１日からは感染者の自宅隔離、無料検査中断など多くの防疫措置を緩和した。その後、着実に減って２月末一日に平均３万人台まで落ちた新規感染者数は最近になって８～９万人台に増えた。英国保健当局はＢＡ２の拡大の影響だと見なしている。２月末５０％前後だった英国のＢＡ２シェアが３月初め８０％を超えたためだ。英国側はＢＡ２の感染力がＢＡ１（既存のオミクロン株）より１．８倍強いという分析を出した。フランスでも最近２週間感染者の増加傾向が目立つ。１月２５日新規感染者約５０万人の発生で流行の頂点に達したフランスは１４日、多くの防疫守則を解除した。その後、ＢＡ２検出率が急増した。先月２０％にも及ばなかったＢＡ２検出率が３月に入って５０％を超えた。感染者数が再び増えた時期はＢＡ２の拡大と重なっている。今月初めには一日平均新規感染者数は４万人台だったが、約２週間で８万人台に増えた。ドイツは２月末３７．５％水準だったＢＡ２検出率が３月に入って５４％にのぼった。２日１３万人台だった一日平均感染者数は２０日２１万９７５６人で過去最多となった。
頂点に達する前にステルス変異が襲った…韓国「テイリング」で非常状態（２）